達人伝(王欣太)第154話「覇気、伝播!」感想
漫画アクション連載「達人伝」(王欣太・作)第154話「覇気、伝播!」を読みました。
【目次】
達人伝あらすじ
「そもそも,達人伝ってなに?」
という方のために,あらすじを紹介すると……
中国の春秋・戦国時代。
天下統一に迫る秦により国を滅ぼされ,親友を殺された荘丹(そうたん)は,秦の野望を砕くことを決意。
志をともにする仲間2人と出会った荘丹は,戦国四君の助けを得ながら,秦に対抗する力を蓄えていく。
2代続けての王の死に揺れる秦に対し,魏の信陵君を盟主に五国連合軍が結成。
荘丹たちは,少年・邦(バン)=のちの劉邦とともに,決戦の地へ繰り出す!
無理を承知でひとことでまとめるなら,
「冷徹で安定した体制の樹立を阻止しようとするアウトローたちの熱き戦いの物語」
作者は,従来の三国志像を破壊し,まったく新しい世界観を創造した傑作「蒼天航路」の王欣太(キングゴンタ)先生です。
ちなみに,「達人伝」の舞台は,原泰久先生の「キングダム」より数十年前〜ほぼ同じ時代です。
たとえば,秦王・政や秦の宰相・呂不韋など,「達人伝」「キングダム」両作品に共通して登場する人物の「描き方のちがい」を味わうのもおもしろいと思います。
【達人伝公式サイト】
【無料で読める「達人伝」ダイジェスト版】
https://www.futabasha.co.jp/tachiyomi/reader.html?pc=1&fd=tatsujinden_digestLR
達人伝154話〜秦が中華統一できた理由〜
秦はなぜ初めて中華を統一できたのか?
それは,「法」というルールによる統治,合理的な統治を徹底したたため。
「徹底した法治国家の先駆者」という意味で,「近現代国家の原点は秦にあり!」といってもよいのではないかと思います。
最大多数の最大幸福を得るためには,たしかに「法」という共通ルールによる統治体制がもっとも効率的かつ効果的で,安全かつ安心でしょう。
達人伝154話〜天下のはみ出し者の居場所〜
ただ,それも程度問題というか,あまり厳格で窮屈な統治体制を敷くと,
「そんなルールには従いたくない!」
「オレはワタシは,物でも機械でもない!」
「理屈ではなく,感情で動く生き物なんだ!」
という人々が,そこそこな割合で発生するわけです。
彼ら彼女らの存在を認め,居場所を確保してあげること。
天下統一を果たしたものの,わずか15年で秦が滅亡した原因のひとつは,そのあたりにあるのではないでしょうか?
達人伝154話〜まとめ〜
厳格で画一的なルールを人々に強制し,効率性,合理性をひたすら追求する国や企業って,現代でもけっこうありそうですね。
あれ,達人伝第154話の感想を熱く語るつもりが,まじめでつまらないことを書いてしまいました(笑)
【あわせて読みたい】
【「達人伝」コミック最新刊の感想】
【とりあえず数冊読みたい方へ】
【ガッツリ全部読みたい方へ】
【ガッツリ全部読みたいけど電子版がよい方へ】