「勝間式 超コントロール思考」ブックレビュー
「勝間式 超コントロール思考 〜時間 お金 人間関係が思い通りに動き出す〜」を読みました。
「努力」「根性」「気合い」という言葉が大嫌い(笑),「コントロール」という言葉が大好きな私にはピッタリの1冊です。
【目次】
【ニーバーの祈り】
「ニーバーの祈り」という私の好きな言葉があります。
神よ,変えることのできないものを,静穏に受け入れる力を与えてください。
変えるべきものを,変える勇気を与えてください。
そして,変えられないものと変えるべきものを,区別する賢さを与えて下さい。
この言葉は,「人生の大切な真実」を語っているのではないでしょうか。
【人生をコントロールする】
「ニーバーの祈り」をもれなくだぶりなくMECE的に分析すると,人生は「変えられないもの」「変えられるもの」の2つの要素に分類されます。
変えられないものは,仕方がないのでジタバタせずに受け入れよう。
静かに受け入れるための「力」がほしい。
誰もが避けられない死や,才能がないという事実は「変えられないもの」に当たるでしょう。
変えられるものは,変えたいように変えよう。
変えるための「勇気」がほしい。
たとえば,仕事や人間関係が「変えられるもの」に当たるでしょう。
ただ,そもそも「変えられるもの」「変えられないもの」の境界があいまいな場合もあります。
たとえば,「才能がない」という事実も,努力したら芽が出て「才能があった!」となる可能性も否定できません。
ただ,やっぱり才能がなくて芽が出ず徒労に終わる場合もあり,「変えられるもの」「変えられないもの」を「区別する賢さ」がほしい。
変えられないものを,あきらめる。
変えられるものを,変える。
変えられないものと変えられるものを,見極める。
すなわち,「人生をコントロールすること」が重要だと思うのです。
【この本の著者】
元・日本マイクロソフト社長の成毛眞さんによると,天才の条件とは「ADHD(注意欠陥・多動性障害)かつ知的能力が高いこと」。
成毛さんが実際に会って「この人は天才だ!」と感じたのは,ビジネス界では意外と少なく,孫正義氏やビルゲイツ氏など。
成毛さんの定義に従うならば,この本の著者・勝間和代さんは天才ではないでしょうか。
勝間さんご本人がADHDの傾向があると本書で語っており,大学在学中に当時史上最年少で公認会計士試験に合格。
最近流行りのビジネスモデルであるオンラインサロンを日本で初めてスタートさせたのも勝間さんであり,知的能力の高さも疑いありません。
その勝間さんが50年間生きてきた集大成として,「人生を最適化する究極の思考法」を出し惜しみなく紹介したのが本書です。
【本の目次】
本書の主な目次は以下のとおりです。
序章 なぜ「超コントロール思考」が必要なのか
第1章 仕事をコントロールする
第2章 お金をコントロールする
第3章 健康をコントロールする
第4章 人間関係をコントロールする
第5章 家事をコントロールする
第6章 娯楽をコントロールする
【ポイント】
冒頭,私は「努力」「根性」「気合い」という言葉が大嫌いと書きましたが,本書では人生をコントロールするための方法として,努力のドの字も登場しません(笑)
理想論や根性論ではなく,徹頭徹尾,最先端のテクノロジー等に基づいた現実的な情報や工夫を紹介。
すなわち,短期間しか続かない不安定な根性,気合い,努力に頼るのではなく,無理なく人生を中長期的にコントロールしていく「仕組み」「ノウハウ」「思考法」が示されています。
【キーワード】
本書にはたとえば,コミュニティの力,スラック,ワーケーション,ドルコスト平均法,格安SIM,スタディサプリ,ホットクック,オーディオブック,スマートスピーカー,メッシュWi-Fiなどのキーワードが登場します。
これらのキーワードにピンときた人は,本書との相性が良く,得るものが多いでしょう。
逆に,まったくピンとこなかった人も,「おおー」「知らなかった!」と目からウロコで,のびしろが大きいと思われます(笑)
本書に紹介されている数々のオススメを実践して,「ぜんぜん人生をコントロールできない!」「幸せになれない!」となるのは,極めて困難ではないでしょうか。
私の場合,既に実践しているものがいくつかありましたが,本書の圧倒的なコントロール術を前にしては,まだまだと思わざるをえません。
【まとめ】
数万円する高額の自己啓発セミナーに参加しても,これほど圧倒的に良質かつ濃密な情報は得られないでしょう。
時間,仕事,お金,健康,人間関係,家事について悩んでおり,スマートにコントロールしたいと考えている方にはぜひオススメの1冊です。
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