人体の摩訶不思議〜父の心臓手術に思う〜
71歳の父が1ヶ月近く入院しています。
父は慢性腎不全のため,週3回,半日かけて人工透析しています。
最近,透析中に血圧が下がりすぎて透析が継続できなくなり,入院に至りました。
以下の話は,父が医者から聞いた話であり,伝聞内容が正確でない可能性があります。
加えて,父は「オオカミ少年」ならぬ「オオカミおじさん」で何事も大げさに話す傾向があるので,その点はご了承ください(笑)
【目次】
【心臓の石灰化】
父は,20年近くにわたる人口透析生活のためか,心臓が石灰化して心機能が落ちているそうです。
心臓が石灰化?と一瞬思ったのですが,そういえば,脳や内臓が石灰化すると聞いたことがあります。
心臓の石灰化が相当進んでいる3D映像を観た父は衝撃を受け,思わず「もう10年も生きられないな!」と言ったところ,医者は何も言わず黙っていたそうです。
【血圧が低下】
心臓の石灰化により,心臓から発せられる電気信号が異常をきたし,血圧が低下。
最高60,最低30という状態で,しばしば透析を中断せざるを得ないとのこと。
私は血圧が低い方ですが,それでも最高90,最低60くらい。
最高60とかでは,具合が悪くなるに決まっています。
【心拍数が増加】
血圧が低ければ,心臓から全身へ十分な血液を送ることができません。
では,どうするか?
心臓は,心拍数を増やすことで血液を循環させようとします。
その結果,1分間の心拍数が100〜120回と常人の2倍くらいに。
私の安静時心拍数は60くらい。
軽く息切れするくらい負荷をかけないと120にならないので,父はその状態が通常と考えると,しんどさが想像できます。
医者や看護師も「苦しくないですか?」と聞くものの,幸か不幸か,父自身はあまり苦しさを感じていないそうです。
【心臓が肥大】
心拍数が多い頻脈状態が続くと,どうなるか。
負荷の高い状態に耐えるため,心臓が肥大するそうです。
通常,握りこぶしくらいの大きさの心臓が,2倍に肥大しているとのこと。
2倍に肥大した心臓がどんなものか,にわかに想像できませんが,尋常でないことはわかります。
【治療法】
「血圧低下→頻脈→心臓肥大」の悪循環を断ち切るため,先日,心臓カテーテル手術を行いました。
医者は全力を尽くしてくれたそうですが,結果は思わしくなく,依然として血圧は低いまま。
そこで今度は,心臓外科手術を行う予定です。
「相変わらず毒舌だし,悪運が強いので,まだまだ大丈夫だろう!」と,家族はあまり悲観していません(笑)
【まとめ】
一病息災という言葉は,ウソじゃないでしょうか?
ちょっとした病気の場合は,それを機に健康に気をつけるようになる効果はあるかもしれません。
しかし,腎臓,心臓,胃腸,脳などの大病を患った場合は,他の臓器への影響が大きすぎるように思います。
人体の中でも,心臓は不思議な臓器。
胃腸や脳と違ってガンになることもなく,「脳死」はあっても「心臓死」はなく,死ぬまで休まず動き続けます。
心臓が止まる日が,命が終わる日。
どうして心臓は止まるのでしょう?
電池が切れるように,決められた回数を超えると止まるのでしょうか?
心臓にガンはないけれど,血管が詰まる心筋梗塞や,物理的・精神的ショックに起因する心臓麻痺はあります。
「こんな主人のため,もう働くのはイヤだ!」と愛想を尽かされないよう(笑),心臓を大切にしたいと思います。
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