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【1人の女性が歴史を変えた史実】映画「娼婦ベロニカ」レビュー

こんにちは。

のら猫のように生きるサラリーパーソン,「のらりーパーソン」きくっちです。

 

映画「娼婦ベロニカ」,これはすごい!

なんとなく選んで観た1本ですが,大当たり!

一言で表現するなら,「1人の女性が歴史を変えた史実への驚嘆」です。

【目次】

【あらすじ(ネタバレなし)】

舞台は15世紀のベネチア

当時,女性は物と同じように扱われ,自由恋愛は許されていなかった。

女性が結婚するには,多額の持参金を用意する必要があり,身分の違いや政治的理由から結婚できないこともしばしばであった。

 

主人公のベロニカも,愛し合う男性がいたものの,政治的な理由から結婚を諦めざるをえなかった。

他の男性と結婚しようにも,家が貧しくて持参金は用意できない。

たとえ結婚したとしても,奴隷のように死ぬまで家事と育児に追われる生活。

 

そこでベロニカは,かつて自身もそうだった母の勧めに従い,高級娼婦となることを決意。

高級娼婦であれば,ふつうの女性は禁じられている教養を身につけることができ,経済的に裕福となって家族を養うことができ,男性に近い自由を謳歌することができる。

母の手ほどきを受け洗練されたベロニカは,数々の有力者を常連として,詩集を発刊するほど教養豊かで有名な高級娼婦となる。

 

そんなある日,ベネチアは他国より侵攻の危機にさらされる。

小国ベネチアの命運を握るのは,救援を決定するスペイン国王の判断ひとつ。

ベネチアを訪れたスペイン国王の目にとまったベロニカ。

 

しかし,ベロニカは,かつての恋人と再び愛し合い始めた矢先だった。

スペイン国王の求めを拒み,機嫌を損ねれば,ベネチアは滅亡の危機に陥る。

いったい,ベロニカはどうするのか?

 

……その後,ペストの大流行により数万人が死亡した不安定な情勢下で,ベロニカは魔女裁判にかけられる。

かつてベロニカが袖にした男性は,魔女として死刑にしようと執拗に迫ってくる。

ベロニカの常連客である有力者たちが固唾を飲んで見守る中,魔女裁判は進んでいく。

 

「私は男をたぶらかす魔女であった」と認めて悔い改めれば,死刑は免れる。

しかしそれは,これまでの人生を全否定すること。

はたして,ベロニカはどうするのか?

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<アマゾンより>

【実在の人物の衝撃】

多少の脚色はあるでしょうが,ベロニカは実在の人物。

圧倒的男性優位の中世に,時代の波に翻弄されながらも毅然として自立する生き方と愛を貫いた女性が実在した驚き!

 

加えて,女性の権利が著しく制限されていた当時の状況も衝撃。

一般女性に教養は不要とされ,図書館は男性専用,女性は高級娼婦のみがその利用を許されたそうです。

【水の都ベネチアの実態】

ベネチアといえば,美しい「水の都」として有名。

街中を水路が縦横に走り,着飾った高級娼婦の船が行き来する様は,花の都そのもの。

 

しかし,そのすぐそばでは,日々の生活にあえぐ下級娼婦が暮らしています。

美しい水路も,実際には悪臭ふんぷんだったようです(笑)

栄華を誇ったベネチアの「光と影」を,まざまざと見せつけてくれます。

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<Image by Free-Photos on Pixabay >

【まとめ】

原題はデンジャラス・ビューティー」。

デンジャラス・ビューティー」とは,ごたいそうなタイトルと思いましたが,まさに時代を動かし,歴史を変えるほどの「危険な美」。

 

ラストの魔女裁判のシーンは,ベネチアの政治と宗教のしがらみを超え,感動の結末を迎えます。

女性はもちろん,男性にもぜひ観てほしい作品です。

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