「墓地めぐり」の魅力
最近,妙なマイブームが来ていて,われながら少々戸惑っています。
それは,「墓地めぐり」です(^◇^;)
【目次】
【墓地めぐりのきっかけ】
以前,定年退職したある上司がこう語っていました。
「墓参りはいいぞ。年をとってくると,死者が身近に感じられる。亡くなった先祖や先輩と会話して,心がスーッとするぞ」
家族の墓地はちょっと遠い場所にあるので,年1,2回行く程度。
私の「墓地めぐり」とは,観光名所の寺社めぐりなどをした際に,その隣接する墓地を詣でることです。
【墓地めぐりの魅力①:思索に集中できる】
墓地は閑静な場所にあることが多く,ひと気が少なく,静かです。
ほのかに線香の香りが漂ってくると,一種のアロマテラピーのように心のざわめきが落ち着きます。
日常の喧騒を離れ,ふだん考えない思索に集中するのに最適な環境といえます。
【墓地めぐりの魅力②:死を意識させられる】
墓地とは死者が眠る土地であり,必然的に死を強く意識せざるをえない場所。
ありし日の死者の人生を想像したり,「明日死ぬとしても悔いのない生き方をしているか?」など,自己との対話を深めるのに理想的な環境といえます。
【墓地めぐりの魅力③:いろいろな名字】
墓石を眺めていると,いろいろな名字を目にします。
たとえば東日本だと,佐藤さん,鈴木さんという名字が非常に多いため,墓石もそれらの名字が多い印象があります。
一方で,東北では聞いたことのない,珍しい名字の墓石を見かけることも多くあります。
「こんな名字があるのだ」と感心したり,「もともと,ここの土地の人とは思えない。いつ,どこから来たのだろう?」など知的好奇心が刺激されます。
意外な場所に,意外な有名な人がひっそりと眠っていることもあります。
【墓石のいろいろ】
先日訪れた墓地では,以下の墓石が印象に残りました。
→なんとシンプルで力強い印象。ひたむきに夢を目指し,夢に生きた情熱的な生涯だったのではないでしょうか
→訪れてくれた人への感謝。そして,子々孫々にわたり「和」を大切にしてほしいという願いが伝わってきます
→「◯◯家の碑」と刻むのがふつうですが,事情により名字が変わっても「家族は家族」と広く包み込む,おおらかな心が伝わってきます
→長年の間に朽ち果てた墓石もあります。子孫が絶えたり,事情により面倒を見られなくなったのでしょうか
→諸行無常の「無」でしょうか。故人は息を引き取る瞬間,何を考えたのでしょうか。厳しくも透徹した死生観を感じさせます
→幾星霜の風雪に耐えてきた先祖代々の墓石がずらり。自分という存在は,歴代先祖がひとり欠けても生まれなかったと痛感させられます
→なんとあたたかでストレートなメッセージ!心に爽やかな一陣の春風が吹き抜けました
【まとめ】
墓地は死者が眠る厳粛な場所であり,襟を正す気持ちにさせられます。
同時に,多くの墓石を眺めているうちに,たくさんの死者と語り合っている心持ちになり,「向こうの世界には多くの先輩方がいるのだな」「あまり怖くなさそうだな」と不思議な安らぎを覚えます。
まずは,ご先祖様の墓参りいかがでしょうか?(^^)
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