アップルストア(仙台店)閉店のショック〜なぜ閉店?〜
2017年12月,私は6年間使ってきたアンドロイドを解約して,iPhoneへ変えました。
そのiPhoneを購入したアップル仙台一番町店が,2019年1月25日に閉店とのニュースを知り,衝撃を受けました。
アップル仙台一番町店は,東北唯一の直営店。
2005年12月の開業以来,13年以上の歴史があります。
私はこの店で,iPhoneのほか,Macbook,iPad,アップルウォッチ,AirPodsを購入。
さらに,写真,プログラミング,作曲のセッションを受け,「無料でこんな楽しいことを教えてもらえるなんて,ありがたい!」と心底感謝し,ファンになりました。
いわゆる「アップル信者」です(笑)
信者歴は1年少々と浅いものの,閉店の衝撃は大きい……
【目次】
【アップルストア閉店のショック 予兆】
思えば,予兆はありました。
2018年末,写真セッションへ参加した際,数年前にアップルストア札幌店が閉店された話を聞いたのです。
札幌の人口は195万人。
仙台(108万人)の約2倍規模の街なのに,なぜ?
と思いましたが,「仙台・東北にアップルストアがあってよかった!」と思うのみで,それ以上深く考えませんでした。
【アップルストア閉店のショック なぜ閉店?①】
仙台店の閉店により,残された直営店は東京、愛知、京都、大阪、福岡の計8店舗。
かつての「太平洋ベルト」を想起させます。
それから,三越百貨店の新潟からの撤退ニュースを思い出しました。
東京一極集中の解消が叫ばれて久しいですが,ビジネス界ではマーケット=人口が多いことは正義。
人口等の成長余地が大きいエリアには投資が集中し,マーケットが小さく成長見込みが少ないエリアからは撤退するのはビジネスの必然でしょう。
【アップルストア閉店のショック なぜ閉店?②】
もう少し深堀りするなら,ネット全盛の時代に,土地代と人件費をかけてリアル店舗を展開する意味は何か?
それは,実際に商品を手に取り,商品により実現できるジョブ(体験)を感じてもらうこと。
さらには,熱心な「アップル信者」をコアとするファンコミュニティ形成の目的もあったのではないか,と推察されます。
その目的は達成されたのか?
私個人の印象では,アップルストアのスタッフの対応は,どなたも申し分なく素晴らしく,気持ちの良いものでした。
商品のデザインやスペックの高さは,もちろんのことです。
一方,客層はイマイチで,製品は手に取るものの,なかなか購入に至らない。
アップルストアは繁華街の好立地にあるものの,仙台駅近くにヨドバシカメラやヤマダ電機があり,ポイントや値引きのメリットから購入は家電店という人が多く,苦戦していたのかもしれません。
また,熱心で健全なファンコミュニティが形成されたかというと,高級レストランの常連客のように,「来てあげたよ?」と偉そうな態度の人がときどき目につく印象がありました(ごくごく個人的な感想です)。
結論としては,費用対効果の観点から,仙台店では十分な売上を達成できず,良質なファンコミュニティの形成も難しかったのではないでしょうか。
(あくまで私個人の勝手な推測です)
【アップルストア閉店のショック まとめ】
これからは,客が店を選ぶだけでなく,店が客を選ぶ流れが加速する時代。
質の悪い客しか集まらない場所からは撤退し,質の良い客が集まるコスパの高い場所へ移転するケースが増えるのではないでしょうか。
撤退された仙台にとっては大変残念ですが,考えさせられることが多い出来事です。
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