魂熱新聞

〜失われた魂熱(タマネツ)を求めて〜

【ゆるい,のんびり,不思議な魅力】「いわぬまひつじ村」の感想

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 宮城県岩沼市にある「いわぬまひつじ村」。

ここ2ヶ月で,なんと3回も行きました。

(ちなみに,家族は4回です^^;)

 

仙台から,車で片道1時間弱。

帰り道は渋滞することが多いので,往復2時間以上かかります。

 

加えて,強い海風が吹きつけ,遮るものがなく,冬はかなり寒い。

風車がけっこうな勢いでグルグル回っています。

 

もともとは集落でしたが,東日本大震災による津波のため,家も田畑もすべて流失。

現在は災害危険区域に指定され,居住できない地域です。

 

周囲にはドッグランや,津波が襲来した際に避難する「千年希望の丘」,それと車で少し走れば公園がありますが,それ以外これといって遊べる施設はありません。

 

なのに,子どもにせがまれるがまま,3回も行ってしまった「いわぬまひつじ村」。

不思議なその魅力を淡々と分析してみたいと思います。

 

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 【とにかく羊がかわいい】

サフォーク種という羊を知っていますか?

ふつうの羊とちがって顔が黒く,アニメ「羊のショーン」などに出てくるアレです。

これがかわいい!

 

なぜでしょう?

顔が黒い,それだけなのですが,白い羊毛とのコントラストが映えるのか,なんだかかわいいのです。

性格的には,エサを巡って頭突きする子をちょいちょい見かけるので,見た目ほどおとなしいわけではなさそうです(笑)

 

ただ,やはり,ルックスが愛らしくモフモフしているので,見ているだけでほっこりし,さわるとさらに癒されます。

特に「ハギ」という子などは,エサがほしいわけでもないのに,近くに寄って来てなでられて,うっとりしているのです。

犬や猫のように,羊も人とのふれあいを求める「本能」があるのかもしれません。

 

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 <1頭ごとに名前がついているけど,なかなか見分けがつかない。君の名は?>

 

 【エサやりがおもしろい】

1回目に行った時は,1100円で売っている固形エサをあげましたが,これはあっという間になくなり,あまりおもしろくありませんでした。

 

が,その時,あるおばちゃんが白菜をあげていたのです。これが大人気!

わらわらと羊たちが殺到して,押し合いへし合い。

柵と柵の間に顔をつっこむもの,柵を乗り越えんばかりの勢いで迫るものなどなど,一種のパニックを起こしていました(苦笑)

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<エサをおねだりる羊さんたち。その気になれば柵を乗り越えられそう>

 

それを見た娘はファンを奪われたアイドルのように悔しがり(笑),2回目からは自宅から白菜やキャベツを持参してあげています。

すべて羊さんにあげてしまったため,わが家の夕飯が白菜鍋からただのブタ鍋になったこともあります(笑)

 

羊さんは葉物野菜が好みだそうです。

歯でグイっと食いちぎり,ガツガツとすごい勢いでかきこむので,エサから手を離さないと指を噛まれます。

エサやりの際は軍手をした方が無難で,終わったらしっかり手を洗います。

 

羊さんはきれい好きのようで,地面に落ちて砂がついたエサは食べません。

他の羊が口をつけたエサも,その羊のニオイやヨダレがついているのか,これも食べません。

ガツガツ食い意地が張っているので,少しくらい砂がつこうがヨダレがつこうが気にせず食べそうなものですが,ちょっと意外な一面です。

 

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<村内にある唯一の建物=モンゴル式ゲル>

 

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<ゲルの中は暖かくてホッとする>

 

 【ゆるく,のんびりしている】

もともと,この地域は津波によりすべてが流され,その後は雑草がぼうぼうと生い茂っていました。

もはや人は住むことができず,誤解を恐れずにいえば不毛の大地です。

 

そこで,まずは草を食べてきれいにしてもらおうと連れて来られたのが,いわぬまひつじ村の始まり。

震災から6年が経った2017年のことです。

 

20181216日(日)に開催された1周年を記念する「ひつじクエスト」イベントに参加してきましたが,まあ,のんびりしたものです。

サンタやトナカイの仮装をしたスタッフや,コーヒーショップ,本屋,羊毛雑貨店,軽食などのお店が出ていましたが,あまり商売っ気は感じられず(笑)

 

焚火にあたったり,コタツでくつろいだり,ゆるゆると思い思いに過ごす人が多い。

宝探しイベントに参加した子どもたちも,「え,これで終わり?」とちょっと拍子抜け(笑) 

f:id:a-kikutti:20181229093812j:plain <ひつじクエストの様子①…どうも,写真映えするカットが撮れる気がしない>

 

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<ひつじクエストの様子②…近づいても,写真映えするカットが撮れる気がしない>

 

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<ひつじクエストの様子③…やっぱり,写真映えするカットが撮れる気がしない。堪忍してください>

 

消化不良気味の子どもたちに,

「ここは,お客さんとして受身で参加するより,お店屋さんとして自分たちが主役となって参加した方が楽しい場所なのかもね」

と,もっともらしいことを言って帰途につきました(笑)

 

隣接するビニールハウスでは野菜を栽培している様子で,もしかしたら何か壮大なプロジェクトを計画しているのかもしれません(そんなことはないような気もしますが……)。

おそらく,決まっていないことだらけで,走りながら考えており,まだまだ「余白」が多いのでしょう。

 

羊毛のふんわりとした塊から糸を紡いでいる女性と話したところ,地元・岩沼の方ではなく仙台から来たそうで,「ここって,不思議とハマりますよね」とのこと。

私はそれほどですが,たしかに子どもはかなりハマってます……(笑)

 

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<動きそうで動かない水車>

 

 【まとめ】

白い紙を前にして,

絵心のある人なら,絵を描きたくなる。

物書きが好きな人なら,詩や文章を綴りたくなる。

折り紙が好きな人なら,鶴や手裏剣を折りたくなる。

 

いわぬまひつじ村は,その空白で各自が「できること」「したいこと」をゆるく考えるコミュニティとして,歩み始めたところなのかもしれません。

 

理屈抜きにして,羊さんはかわいいです。エサやりは楽しいです。

私はそこそこでしたが(笑),ハマる人はハマると思います。

ピンときた方は,ぜひ。

 

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