【腎臓を守る】腎不全,腎移植,人工透析の体験を踏まえて
こんにちは!
ウェルビーイング・クエスター(心と体のしあわせ探究家)きくっちです。
私の父は慢性腎不全のため,週3回人工透析を行っています。
慢性腎不全とは、簡単に言うと、腎臓のろ過機能が粗くなってしまって、体外に排出すべき不要物をろ過することができず、逆にタンパク質などの栄養も排出してしまう病気です。
50歳頃から透析を開始し、現在70歳。
透析をしないと,体の中にたまった不要物を排出できず尿毒症となり、生きていけません。
父の話によれば,40歳頃に背中に違和感を覚えたのが最初とのこと。
倦怠感が抜けず,検査結果は慢性腎不全。
当初は,食事療法によって病気の進行が抑えられるとのことで,タンパク質,水分,塩分の摂取を制限していました。
炭水化物の代表と思われている白米にもタンパク質が含まれていることから,その代わりにデンプン米を食べては「まずい」「においが嫌だ」ゴムみたいだ」と言っていたことを,よく憶えています。
塩分を制限した食事もおいしくなく,何より水分制限がきつそうでした。
やがて,遂に透析生活へ突入。
透析に移行してからは,体の中にたまった不純物は定期的に濾過されるので,食事制限はかなり緩くなりました。
引き続き,水分制限はありますが,デンプン米などでなく普通の食事を食べられるようになりました。
しかし,透析も良いことばかりでなく,他の様々な病気を併発します。
たとえば,しばしば低血圧,低血糖、貧血になって気分が悪くて動けなくなったり,透析で排出しきれなかった水分が心臓を圧迫したり,血液を入れ替える針を差し込むシャントと言われる腕の管が詰まったり。
カルシウム不足になって,骨も弱くなるようです。
腎臓は、「肝腎」という言葉があるとおり、人体の各臓器へ指令を発する重要な役割を持っているので、腎臓が弱ると全身に影響するのです。
そして透析を続けて数年後,腎移植手術を行いました。
父の母(私の祖母)が,腎臓を1つ提供してくれたのです。腎臓は2つあり,1つあれば生きていけるのです。
蛇足ながら,人体に2つある臓器はいくつかありますね。
思いつくところでは,肺,睾丸,卵巣。臓器ではないですが,手足,眼,耳も2つあります。
1つが機能不全になると致命的に困るから,予備として2つあるのでしょうか。しかし,脳,心臓,肝臓などの重要な臓器は1つしかないですね。よくわかりません^^;
父の腎移植手術は,無事成功。
拒絶反応を抑えるため,免疫抑制剤を服用しながら,しばらくは健常者とほぼ同様の生活を送りましたが,数年後には拒絶反応のため,透析生活に戻ってしまいました。
週3回透析生活だと,なかなか旅行などの自由が利かず,また様々な病気を併発して寿命が短くなりがちなことから,いつか腎移植できることを願いながら今は暮らしています。
慢性腎不全にならないため,子供の時から父に何百回となく言われてきたことは,「よく水分を摂る」「疲れをためない」「よく寝る」です。
慢性腎不全になるには,いくつかの原因があり,糖尿病から併発するパターンが多いようです。その場合は,まず糖尿病を予防することが先決でしょう。
しかし,父は糖尿病から慢性腎不全になったわけではなく,父の分析では「水分や休養もろくに摂らずに体を酷使し続けてしまったことから,腎臓を傷めてしまった」とのこと。いわゆる過労が原因ということでしょうか。
たしかに父は,中学生の時に父親(私の祖父)が自己破産となり,その時から一家の大黒柱として働き続けてきました。
体質的にもともと腎臓が強くないこともあったのでしょうが,長年にわたる過労が腎不全の原因となったのかもしれません。
もちろん,父も私も医者ではないので,正確なところはよくわかりませんが,「よく水分を摂る」「疲れをためない」「よく寝る」は,健康のための基本のひとつと思われるので,今後とも意識して守っていきたいと思います。
【参考】
腎臓の大切さがわかる記事はこちら。