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ウェルビーイング・クエスター(心と体の幸せ探求者)きくっちの日記

【転職経験者が語る】公務員と民間企業の違い,メリット,デメリットは?

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私は民間企業(新聞社)で3年間働いた後,公務員(市役所)に転職して14年目となります。

民間企業と公務員の違いについて,私自身の経験に基づき,できる限り具体的な数字を交えながらご紹介します。

「民間と公務員,どちらがいいかな?」と卒業後の進路を検討している学生や,「今の仕事はしんどいから転職しよう!」など考えている社会人の参考になれば幸いです^^

 

【目次】

 

(1)給与,身分の安定性の違い

【①民間企業の場合】

私が勤めていた民間企業は,マスコミ業界なのに給与は少なく,どれだけ残業しようと残業代は定額の数万円。毎月の手取り額は17万円ほどでした。

夏冬のボーナスはゼロ〜数万円程度。

ボーナスには,–30%から+30%の業績評価が反映されましたが,+25%の評価を得ても10万円程度。かなり厳しい状況でした(涙)

 

また,ある時,「課長以上の役職者が全員降格になる」という珍事件がありました。

業績不振にオーナーがキレ,平社員は無関係でしたが,ある日突然,部長が次長に,次長が課長に降格処分となり,それに伴って給与も減額されました。

 

ボーナスしかり,役職しかり,良くも悪くも民間企業は業績と連動した給与や役職の変動が伴うことが特徴です。

景気が良ければ給与も上がりますが,景気が悪ければ減給,降格,リストラの可能性もあります。

 

【②公務員の場合】

公務員(地方公務員の場合。国家公務員は少々高い)には,民間企業の平均的な給与額が支給されます。

大企業には及びませんが,私が勤務していたような中小企業よりはずっとマシ。

基本的に残業代もしっかり支給されます。

 

扶養手当など各種手当等により個人差があり,あくまでざっくりしたイメージですが,毎月の手取り額は「年齢-10万円」。

30歳であれば20万円,40歳であれば30万円くらいです。

残業代は、これにオンされます。

例えば、時給2千円の職員が10時間残業すれば2万円、50時間残業すれば10万円が上乗せ支給されます。

 

ちなみに,私の組織(市役所)のトップである局長は年収1,000万円。

同じ公務員でも,国家公務員のトップである事務次官は年収2,300万円。

裁判官のトップだと年収3,000万円くらいだそうです。

 

公務員は,基本的に不祥事を起こしたり無断欠勤がなければ,年功序列で給与は上昇。

昇任試験に合格すれば,ステップアップ。リストラはありません。

ただし,余人を持って代えがたい素晴らしい業績結果を出しても,給与も肩書きも変わりなし。

順番を飛び超えて,ショートカットで出世することはありません。

 

景気にあまり左右されず、不祥事を起こさない限り、一生懸命働いても普通に働いても、給与や身分にあまり大きな差はつかないのが公務員の特徴です。

 

(2)売上意識,コスト意識の違い

【①民間企業の場合】

毎月,前年度同月と比較をして,売上に対する感覚はシビアでした。

また,利益や利益率も前年度を上回ることを目標としていたので,「いかに経費を削るか?」という考えが常にありました。

 

新規事業を始めるには,参加者等からお金を徴収するスキームを構築するか,スポンサーを見つけてこないと実施できないので,「どこからお金を調達してくるか?」という問題意識を常に持っていました。

資金繰りが非常に厳しい会社だったので,半分冗談,半分本気で「売掛金を回収できなければ帰って来るな」と言われたこともあります(笑)

 

【②公務員の場合】

売上や利益は,基本的に関係ありません。

行政は利益追求がなじみにくい公共事業を担っているためであり,日常業務で売上や利益を意識することはほぼありません。

経費に関しても,たとえば競争入札等を通じて事業費を安く抑える努力は当然行いますが,経費の増減が経営の浮沈に関わる民間企業の危機意識とはレベルが異なります。

 

また,新規事業を行う際は,前年度に予算要求を行うことが大前提となります。

自分で営業してスポンサーを見つけてくるような努力は不要ですが、予算配分を所管する財務当局に予算要求して事業の必要性を認めてもらうことが必須となるので,秋から冬にかけて行う予算要求が一大イベントとなります。

 

(3)民間企業に向いているタイプ,公務員に向いているタイプ

民間企業と公務員の違いは他にも色々ありますが、上記2点が大きいと個人的には感じています。

これらを踏まえて,「民間企業に向いているタイプ」「公務員に向いているタイプ」がいると思います。

 

「自分は他の人よりも抜きん出た結果を出せる」「頑張って結果を出したらそれに見合った評価をしてほしい」「多少のリスクはやむなし」という考えの人は、民間企業タイプ。

「給与はそこそこで良い」「リストラなどのリスクがない安定が一番」「利益や業績を気にせず、公益に資する仕事をしたい」という考えの人は、公務員タイプと言えるでしょう。

 

(4) まとめ

公務員に転職した当時、採用試験でお世話になった方が、よく「公務員になってよかった?転職してよかった?」と聞いてきます。

私は、「うーん、残業が多い職場を回されてこき使われ,手放しで満足しているとは言えません。が、全体的に前の会社よりはよかったかなあ」と答えています。

 

経験上,給与が低すぎること,休みが少なすぎることは,社会人として致命的に厳しいです。

給与が低く,休みも取れないと,経済的,時間的に厳しくて,家庭を持つことがなかなか考えられません。転職しようにも,その余裕が持てません。

 

私も,民間企業から公務員に転職する時は必死でした。

民間企業を退職してから,半年間ほど集中的に勉強して公務員試験に合格しましたが,働きながらでは絶対に無理だったと思います。

同期の中には,民間で働きながら勉強して公務員になった人もいますが,それはある程度の余裕がないと厳しいと思います。

次へステップアップするためには,経済的,時間的なスラック(余裕)が絶対に不可欠です。

 

これから就職,転職を考えている方は,給与や休暇等の情報はよくよく調べた方が良いでしょう。

企業が公開している初任給等の情報では,実態がなかなか見えてきません。

可能な限り,実際に民間企業や役所で働いている人に会って,ヒアリングするとよいと思います。

 

人生100年時代,ひとつの組織で定年まで勤めあげることはありえない時代です。

現在安定している公務員の世界でも,業績評価に連動した人事評価を導入する流れとなっており,分限処分という名目で実質的なリストラが実施される日もそう遠くないでしょう。

企業理念やその組織でどのような仕事ができるかという観点ももちろん大切ですが,長い社会人人生における転職や起業を見据えて,「経済的,時間的なスラック(余裕)をどれくらい持てるか?」という視点がより重要になってくると思います。

 

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