映画「君の膵臓をたべたい」感想
物騒なタイトルで(笑)、以前から気になっていた作品。
「不治の病の女の子が、暗い雰囲気を少しも見せず、男の子と心の交流を深めていくが、最後は死を迎えるストーリー?」という予想は、ほぼ正解でした。
もちろん、多少予想を裏切る部分はありましたが、全体的に予定調和。
それでいながら退屈を感じることなく、静かで爽やかな感動が残りました。
なぜだろう?
声高に命の大切さを訴える話ではない。
単純な青春恋愛ストーリーとも違う。
それはきっと、自分がいない未来を想像し、時を越えて伝わる優しさ。
私は、子供が生まれてから、自分がいなくなった後の子供の人生や社会を、ようやく少し想像できるようになりました。
自分亡き後も、子供が元気で楽しく幸せに暮らしていけるよう、健康な体やしなやかな精神を身に付けられるよう、できる限りのことを教えていきたい。
それと同時に、「どのような社会を残すか?」も大事な視点と思います。
我が子だけが、どれだけ素晴らしい心身の能力を身につけたとしても、戦争やテロが起きて国土が荒廃していたり、環境汚染がひどく新鮮で美味しい水や食物、空気が手に入らなかったりしては、意味がありません。
そこまで極端でなくても、現在社会問題となっている長時間労働問題や非正規雇用問題、介護問題、年金問題、パワハラ、セクハラ等々の改善が図られないと、子供たちの世代にも同様に降りかかったり、悪化している可能性も考えられます。
話がそれましたが、自分がいない将来をリアルに想像できる高校生がいたら、本当にすごい!
もし私が不治の病になったら、ものすごい生命力を発揮して、最後の一瞬まで病気と闘うことに執念を燃やしそうですが(笑)
生死を扱っているものの重苦しい雰囲気はそれほどなく、軽やかに爽やかに鑑賞できる映画です!!!

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