「好きなようにさせてください」

のらりーパーソン〜きくっちの日記〜

【猫だらけ,猫づくし,猫まみれ】3回目の猫島レポート(2019年5月版)

こんにちは。

のら猫のように生きるサラリーパーソン,「のらりーパーソン」きくっちです。

 

さて,宮城県石巻市の田代島,通称「猫島」へ行ってきました。

3回目です!

1回目の記事は,こちら。 

www.kikutti.com

 

猫がそんなに好きかと言えば,そうでもありません。

むしろ犬派!?(笑)

 

では,なぜ3回も行くのかといえば,「島好き」です。

以前,遺伝子検査を受けたところ,私の祖先は現在のインドネシアあたりから沖縄を経て日本へ来たらしくて,海や島が大好きなのです。

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というわけで,「猫好き」ならぬ「島好き」の目から見た猫島の魅力をお伝えします!

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 <なかなかカメラ目線をくれない!(笑)>

 

【目次】

【アクセス・料金】

いざ,田代島へ行こうとすればアクセスが重要なので,少々詳しく解説します。

興味のない方は飛ばしてください。

 

仙台駅から石巻駅まで,仙石線か高速バスで約1時間。

石巻駅から船着き場まで,ミヤコーバスで15分,タクシーで10分,徒歩で30分。

船着き場から田代島まで,船で35分。

つまり,仙台駅から田代島まで2時間20分ほどかかります。

 

私は,朝7時24分に仙台駅を仙石線で出発して,8時20分に石巻駅着。

石巻駅から8時30分のミヤコーバスに乗って,8時45分に門脇2丁目駅で下車。

船着き場まで5分歩き,網地島ラインの船で9時10分発,9時45分に田代島(仁斗田港)へ着き,13時55分の船便で帰ってきました(たっぷり4時間滞在)。

 

少し朝が早いですが,帰りの船便も限られているので,日帰りならこれくらいがベストではないか,と思います。

 

ちなみに,帰りのアクセスがイマイチで,14時30分に船着き場へ着くのですが,石巻駅行きのバスが15時14分まで45分間もありません。

待つのがイヤだった私は石巻駅まで30分歩きましたが,けっこう遠くて疲れたので,あまりオススメしません(^_^;)

 

しかも,バスで石巻駅に15時30分頃に着いても,仙台行きの仙石線は15時54分発(16時48分仙台着)なので,また微妙に間が空きます。

頑張れば,船着き場から急いでタクシーに乗り(流しのタクシーはないので要予約),14時59分の仙石線(仙台に15時59分着)に間に合わせる方法はあります。

あるいは,ちょうどよい電車がない場合は,高速バス(50〜60分おき)を活用する方法もあります。

 

いずれにせよ,仙台駅を朝7時半頃に出発して,夕方5時頃に戻ってくる計算になるので,ほぼ1日がかりと考えた方がいいでしょう。

料金は,仙石線842円,高速バス800円,ミヤコーバス280円,船1,230円です(いずれも片道)。

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<2019年4月より新しく就航したシーキャット>

なお,田代島には,「仁斗田(にとだ)港」と「大泊(おおどまり)港」の2つの港がありますが,「仁斗田港」の方が多くの見どころが近くてよいと思います。

 

<仙石線時刻表>

www.jreast-timetable.jp

 

<ミヤコーバス時刻表(石巻駅発・山下門脇線)>

www.city.ishinomaki.lg.jp

 

<船(網地島ライン)>

ajishimaline.com

 

 <高速バス(仙台〜石巻)>

www.miyakou.co.jp

【探索MAP】

以前のマップは,イマイチわかりづらかったのですが,今回のMAPは見やすくて良いです!船着き場で入手できます。

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以下,猫島を3回訪ねた私の「オススメスポット」を紹介します!

 

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<左へ行くとMANGAアイランドや三石崎、右へ行くと猫神社や島のえき>

【1.MANGAアイランド】

田代島のシンボル的場所。

景観を楽しむもよし,集まってくる猫とふれあうもよし,センターハウスに入ってくつろぐもよし。

私のように島を一周して見て回りたい人は,ここでレンタルサイクルを借りることもできます。

 

島内は意外と距離があり(私は12キロほど走りました),かつアップダウンが激しいので,電動タイプがオススメです!

ちなみに,最後の方は電池が切れてめちゃ重くなったので,ペース配分が重要です(苦笑)

 

また,MANGAアイランドは4月中旬から10月末までしか開設していないので,注意が必要です!

www.city.ishinomaki.lg.jp

 

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<海を一望できるロケーション>

 

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 <休憩もできるセンターハウス>

 

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<漫画家の里中満智子先生がデザインした猫の形をしたロッジ>

【2.三石崎】

景観としては,ここ三石崎(みついしざき)が一番好きです。

荒波が岩壁で砕け,潮の香りが漂う太平洋に突き出た断崖絶壁の雰囲気がたまりません。

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<松林の向こうに望む太平洋>

 

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 <島の人の話では,80代のおばあちゃんがここを降りていって漁をするとか……>

 

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<いい眺め!この先に大謀網(だいぼうあみ)という大型の定置漁網があるそうです>

 

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<荒波を砕く三個の巨岩から「三石」の名がつけられたとか>

【3.猫神社】

正直,それほど見ごたえがあるわけではありませんが,「猫島へ来たからには一応押さえておきましょうスポット」です(笑)

付近を猫がウロウロしているので,撮影スポットとしてもちょうどよい感じです。

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<道路脇にこじんまりとしたたたずまい>

 

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<猫は大漁を招く縁起の良い生き物としてし親しまれてきたそうです>

【4.平塚八大夫の土蔵】

これ以降はけっこうマニアックなスポットなので,あまり期待値を高く持たず淡々と見るとよいと思います(笑)

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<一見,崩れかけのただの土蔵のようですが……>

 

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<平塚さんってすごい人だったんだ!>

【5.稲荷神社】

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<猫がらみ,大漁祈願の神社と思いきや……>

 

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<京都の落人が奉ったのが始まりだそうです!> 

【番外編その1:有料トイレ】

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<え〜お金払いたくないっす(笑)>

【番外編その2:弘法様の井戸

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<飲んでみたかったけど,残念ながら水が出ませんでした>

【番外編その3:二鬼城崎灯台

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<ここまで行くのに道なき道をめちゃ大変!しかも眺望はよくなくて残念!> 

【番外編その4:化け猫ポンタとおとが洞

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<だれも助けてくれないって,救いがなくてちょっと怖い話だなあ……>

 

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<こちらも怖い話。個人のエゴが許されない過酷な環境だった証拠でしょうか>

【番外編その5:島のえきのご飯

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<猫のかわいい器でおでんをいただきました>

【まとめ】

3回行ったことで,田代島のおおよそは把握できたように思います。

これまでの3回は,未踏の地を求めてしゃかりきに歩き回りましたが(笑),次回はMANGAアイランド,島のえき,カフェ,民家などで,島の人々の話を聞いてみようかなと思います。

 

あと,猫とのふれあいも(笑)

なお,猫にエサ,おやつ,人間の食べ物を与えることは禁止されていますが,人なつっこく近寄ってきてくれるので,心配いりません!

 

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【高齢者の自動車事故報道を受けて】大好きだった車を父が手放した話

こんにちは。

のら猫のように生きるサラリーパーソン,「のらりーパーソン」きくっちです。

 

突然ですが,父(71歳)が車を手放しました。

最近の高齢者による自動車事故報道を受け,「自分も加害者になるかもしれない!」と懸念したためです。

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【目次】

【車が大好きな父】

父は若い時から車が大好き。

保険の代理店という仕事柄,車は必要経費であるという名目で多くの車を乗り換えてきました。

母が「また車を買いたい?いいかげんにして!今ので10台目でしょ!」と言えば,「いや,まだ9台目のはず……」といった具合です(笑)

 

「車を見れば経済力がわかる!」とか「ナメられないよう,しっかりした車に乗らなければダメだ!」とか,「車こそ男のステイタス!」という価値観を信じてきた人です。

車独特の空間も大好きで,日差しがあたたかい冬の日中など,車の中でポカポカ日向ぼっこをしながら昼寝するのもお気に入りでした。

【通院のため必要な車】

父は腎臓が悪く,人工透析のため車で週3回通院しています。

自宅から病院までバスで行けないことはないのですが,本数が少なく,いまいち使い勝手が悪い。

タクシーだと往復4,000円,月5〜6万円もかかることから,「通院のため車は必要!」と父は言い張ってきました。

【加齢や病気に伴うリスク増大の予兆】

もともと安全運転でマイペースの父ですが,ここ数年,駐車場でこすったりする自損事故を何回か起こしていました。

夜,暗くてよく見えなかったとか,雨で感覚がよくわからなかったとか言い訳をしますが,これまであまりそのような事故はなかったことを考えると,視力,聴力,車両感覚などが低下していたのだと思います。

 

また,最近は腎臓に加えて心臓の調子も悪く,人工透析を受けた後,気分が悪くて運転できず,運転代行に頼んで帰宅したこともありました。

高齢(といっても71歳ですが),腎臓,心臓と3つの不安要素が膨らんできていたのです。

【取り返しがつかない事故を起こす前に】

自損事故ならまだいいですが,誤って人を怪我させたり,死亡させてしまったら取り返しがつきません。

「1つの事故の陰には,30のヒヤリハットがある」と言われます。

「病気持ちの死にぞこないのじいさんが,前途ある若い人を死なせらた,生きていけないでしょ!人殺しよ,人殺し!私は人殺しの家族になりたくない!」と母がさんざん騒いで(苦笑),父もしぶしぶ同意しました。

 

タイミングよく,自宅から徒歩20分の病院で人工透析を受けられる見通しが立ったことも,車を手放す大きな後押しになりました。

一度決めたら行動が速い父は,さっさと数社から見積もりを取って,10日ほどで売却してしまいました。

【まとめ】

現在,父は心臓手術のため入院しています。

幸い手術は成功して,集中治療室で経過観察している状態ですが,帰宅してガランとした駐車場を見たら,生きがいを失ったようで少し気落ちするのではないかと少々心配です。

免許を返納するとタクシー料金が1割引になるそうで,まずは気持ちが変わらないうちにさっさと免許返納してもらい(笑),車に代わる楽しみを見つけてもらいたいと思います。

 

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【絶望の書か,希望の書か?】酒井穣「自己啓発をやめて哲学をはじめよう」ブックレビュー

こんにちは。

のら猫のように生きるサラリーパーソン,「のらりーパーソン」きくっちです。

 

酒井穣さんの「自己啓発をやめて哲学をはじめよう〜その絶望をどう扱うのか〜」を読みました。

さらっと30分くらいで読むつもりが,「今まさに必要な1冊かもしれない!」と感じて,精読に切り替えました。

 

1度読んだ後はどんよりとした絶望感に襲われ,「なにか読み違えをしたかな?」と珍しく再読したほどです。

読書をすると多くの場合,「なるほど!」とか「自分とは異なるけど,そういう考えもあるのだな」とか,一定の達成感があります。

 

しかし,本書の場合,全面的に賛成・反対,一部賛成・反対,快・不快とか単純に割り切れる類の読後感でなく,大変な「モヤモヤ」が残りました。

このようなある種の消化不良感に近い「モヤモヤ」は,最近あまり記憶にないことであり,書いてアウトプットすることで整理を試みたいと思います。

 

【目次】

【著者について】

著者の酒井穣さんは,1972年生まれ。

慶応義塾大学工学部卒業後,海外の大学でMBAを取得して商社に就職。精密機械メーカに転職して,オランダに約9年間在住。

東日本大震災をきっかけに独立して,現在は(株)リクシス創業者・取締役副社長CSO新潟薬科大学客員教授,認定NPOカタリバ理事,介護メディアKAIGO LAB編集長を務めています。

 

2015年,酒井さんの著書「曹操」を読んで私は猛烈に感動し,思わず会いたい!と連絡したことがあり(返信いただいたものの残念ながらタイミングが合わず実現しませんでしたが),敬愛する作家の一人です。

自己啓発では金銭的な成功が得られない?】 

本書は,科学に立脚しない,超自然的なあやしい意味の「自己啓発」に警鐘を鳴らすことを趣旨としており,金銭的な成功を目的に定め,自己啓発という非科学的な努力を積み重ねることはやめたほうがいいと主張します。

 

金銭的に成功している富裕層の特徴は社会学的に明らかになってきており,「統計的な条件がそろっていない人の成功は,宝くじに当選するように,確率的にとても小さい」といいます。

 

一方,私は「自らの意思で勉強する」という意味における「自己啓発」や「成長」が好きであり,時間的,経済的な豊かさを望んでもいます。

【金銭的な成功を望んではいけない?】

「金銭的な成功は,多くの人には訪れません。それどころか,人工知能が台頭してくれば,誰もが貧困に陥る可能性のほうが高くなります」という内容は真実かもしれないと絶望を感じながら,いくつかの疑問も抱きました。

「金銭的な成功」とは,どれくらいのレベルをいうのでしょうか?

 

もちろん,ビルゲイツ孫正義さんのような金銭的な成功は,多くの人は望むべくもないでしょう。

年収100億,10億円レベルも難しいでしょうが,年収1億円であればどうか?

1千万,2千万円でも,到底無理な話なのでしょうか?

 

金銭的な成功によって幸福感がもっとも上昇するのは1千万〜2千万円までというデータもあり,これくらいの年収レベルを実現することは,希望する者全員とはいいませんがある程度可能と信じたいのです。

 

あるいは,人工知能の発展により,イヤイヤしていた仕事から解放されたり,これまで年収1千万〜1億円レベルでないと体験できなかった生活や娯楽が,年収300〜500万円レベルで体験できるようになる可能性はないのでしょうか?

(例 : 以前は一部の富裕層しか使えなかった携帯電話が,今では誰もが使うようになりました)

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<Photo by Sharon McCutcheon on Unsplash>

【好奇心を自分の内側に向けてはいけない?】

本書は,「自己分析」にも注意が必要といいます。

「就職活動をしている学生に,世界で通用する強みなどありません」

「哲学の立場からすれば当たり前のことですが,こうして実際に自分を深く掘り下げた結果として出てくるのは矮小でつまらない自分自身です」

 「自己啓発に惹きつけられてしまう人は,自分の中心に優れたものなど「なにもない」ことを潜在的に知っています。その虚しさがあるからこそ,自己啓発に希望を見いだしてしまうのでしょう」 

 

これは,図星すぎて苦笑いです。

先日,前田祐二さんオススメ「自己分析1,000問ノック」を達成しました。

その達成感は絶大で,自身の根本的な価値観を確認することはできましたが,これまで認識していなかった隠れた才能や一面を新たに発見したかといえば,そんなことはありません。

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そして著者はこういいます。

「私が声を大にして主張したいのは,自分というつまらないものを探求することをやめにして,この世界という素晴らしいものを探求しようということにつきます。それが1周回ると,自分が(他者から見て)面白い存在になっているかもしれません(保証はできませんが) 」

 

経験上,1,2度くらいは自己分析をとことんやってもいいと思います。

しかし,深く深く,閉鎖的に自分の内面に向き合うより,ストレングスファインダーを活用したり,他者に自分の強み,弱みを指摘してもらったほうがよほど新たな自分の一面を発見する確率は高く,はるかに効率が良いと思います。 

 【自分こそ正しいと思ってはいけない?】

本書では,「自分こそ正しいと思ってはいけない」といいます。

少々長くなりますが,引用します。

「この「自分こそが正しい」という認識は,自分とは異なる価値観を否定することでしか存在し得ないものです。同時に,他者からのアドバイスを聞くことができなくなるし,歴史に裏付けされた人類の知恵からも学ぶことができなくなります 。

そしてこの「自分こそが正しい」という認識の背景にあるのは,人間の承認欲求です。その根幹は,生存と生殖を目的としている,生物の本能でもあります」

(中略)

「現実社会において,暴力によらず「自分こそが正しい」と主張するためには,ビジネスやスポーツなど,何らかの世界で成功し,富と名声を手に入れるしかありません。しかし,ここまで考えてきたとおり,そうした成功を手に入れられる人は,ごくわずかです。むしろ,成功しない人のほうが大多数というのが,哲学的な現実と言わざるを得ません」

 

「みんな違っていて,みんなが正しい」という現代のダイバーシティにも通じるプロタゴラス相対主義は,「自分こそが正しい」という認識の弊害を克服できなかった,事実としていまだに私たちは戦争をしていると著者はいいます。

しかし,私は「自分こそが正しい」という認識の弊害は克服できるのではないか,克服しなければならないのではないか,と思います。

 

たとえるなら,現在の社会経済システムは,かつての日本の戦国時代のようにトーナメント方式で天下統一を目指し,多くの敗者の犠牲の上に一人の覇者を決める「弱肉強食システム」「ひとり勝ちシステム」と基本的に変わりません。

 

そうではなく,江戸時代における藩政やアメリカ合衆国における各州の自治のように,個人レベルにおいても,広く浅く多数のターゲットを対象とするのではなく,自分の興味関心のある狭く深く少数のコミニュティを対象とした事業の活性化を図り,「彼も正しい」「彼女も正しい」「自分も正しい」と共存共栄を図れる社会経済システム(ビジネスモデル)が構築できれば,ある程度の経済的成功を収めることが可能ではないでしょうか(いわゆるスナックのようなビジネスモデル。スナックはコンビニより多く存在する)。

【社会的弱者として生きることは自己責任ではない?】

著者はダーウィンの進化論を以下のように説明します。

ここで注意したいのは,自然淘汰からの脱落者は,自己責任で脱落しているのではないという点です。それはたまたま,自分の才能(形質)が活かせる環境が見つからなかった偶然によって決まっています。進化論は,個体が努力することによって,自らとその子孫の運命を変えるということ(獲得形質の遺伝)を否定しています」

 

これは,ドキッとさせられる恐ろしい内容です。

なぜなら,自分が持って生まれた才能が,現代社会という環境で活かせるものでなければ,いかに努力しても自身の才能を変えることはできず,脱落せざるを得ないことを意味するからです。

 

これに対して,人間は他の生物と異なり,努力によって運命を切り開くことができると反論する向きもあるでしょう。

ただ,それは,「現代社会という環境で活かせる特定の分野に,興味を持って努力を投入できる才能があったから」と解釈することも可能であり,そうするとやはり「個体の運命は遺伝と環境によって決まる」という不都合な事実は揺るぎません。

 

一瞬,身震いするほどの絶望と恐怖を感じたのは,この厳然とした事実を前に,自身も淘汰される側の社会的弱者になるかもしれないと感じたためです。

 

たとえば,ビル・ゲイツスティーブ・ジョブズはともに1955年生まれ,孫正義さんは1957年生まれであり,彼らの10〜20代はちょうどパソコン黎明期という「環境」に当たりました。

もし,彼らがもう3年,いや1年早く,あるいは遅く生まれていたら,マイクロソフトもアップルもソフトバンクも生まれることはなく,あれほどの才能の持ち主でも社会的弱者となっていたかもしれません。

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<Darwin Photo by Pixabay>

【希望はない?】

さらに,著者は追い討ちをかけます。 

 

生物の場合,脱落者になることは即,死を意味しますが,人間の場合,医療や社会福祉を充実させてきた結果,悲惨な状態のまま長生きする個体が多数発生します。

さらに,それを避けようとして,あるいはそうなったため,様々な意味での「略奪」「戦争」が起こりやすい状態が生まれます。

 

もはや,希望は残されていないのでしょうか?

 

これを避けるため,1つの対策は科学技術の開発を環境の収容能力を高める方向へ寄せることが考えられるが,実現は厳しいだろう。

もう1つの対策は,富の配分効率を徹底的に高め,社会福祉を今よりずっと充実させること。

自然淘汰の圧力が大きいところでは進化も起こりやすく,世界中のどの国より少子高齢化と人口減少が進んでいる日本こそ,このチャレンジへの対応策を世界に示すチャンスであると。 

 

私は,前者の科学技術の開発による対策も,十分期待できるのではないかと思います。

たとえば最近,培養肉の研究開発が進んでいます。

これが実現すれば,大量の家畜やそれを飼育する水や飼料が不要になり,世界の食糧事情が劇的に変革される可能性があるでしょう。

 

後者の対策は,富の配分効率の向上(具体的には税制改正)など国が決定・実行する部分が大きいと思われますが,広い意味での社会福祉の充実は,私たちが主体的に関わって実現できることもありそうです。

【まとめ】

「おわりに」で,著者は以下のように述べています。

私たちは,なりたい自分になることはできませんが,偶然,他者の環境になれるということです。一般には,「私たちは他者を変えることはできないが,自分は変えられる」と言いますね。あれは嘘です。正確には「私たちは自分を変えることはできないが,それと意図せずに,他者であれば変えることができる」というのが真実です」

 

これは,なるほど,そうかもしれないと目から鱗でした。

「意識と無意識」の話でよく言われることですが,私たちが意識して決定することはごくごく限定的,いやほとんどゼロという説もあり,意識の背後には膨大な無意識への蓄積があります。

したがって,私たちは常日頃から他者・環境からの影響を大量に無意識のうちに浴び続けており,ある日突然それが顕在化するイメージではないかと思います。

 

本書という「環境」の存在により,間違いなく私の中の「なにか」が変わりました。

なにが変わったのか,今後それがどう転がっていくかはわかりません。

 

ざっくり言って,著者は俯瞰的,歴史的な視点から現実の深刻さと緊急性を知悉するだけに悲観的,私は無知ゆえに根拠もなく楽観的という差異は感じますが,その真摯で率直な姿勢には信頼と好感をおぼえざるを得ません。

やっばり,いつか会って話をしたいなあ(笑)

 

私のように,自己啓発や金銭的な成功に興味がある人こそ,手に取って大いに絶望と希望を感じてほしい1冊です(^^)

自己啓発をやめて哲学をはじめよう

自己啓発をやめて哲学をはじめよう

 

【犬と楽しくふれあおう!】わんわん動物園(愛知県岡崎市)の感想

こんにちは。

のら猫のように生きるサラリーパーソン,「のらりーパーソン」きくっちです。

 

2019年4月,犬が大好きな娘のリクエストに応え,愛知県岡崎市にあるわんわん動物園へ行ってきました!

 

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<不思議な愛嬌のある犬の石像>

 

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<トリミングなどの飼育員体験(申込制)ができて娘は大満足!>

 

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<ついつい,くぐって遊びたくなる鳥居やトンネル>

 

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<カフェで飲食もできる。ランチはだいたい800円前後>

 

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<ふれあいコーナーで様々な犬とふれあえて大満足!>

 

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<17分間,部屋でかわいいチワワを独占!>

 

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<あまえんぼうのチワワとの至福のひととき>

 

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<17分間のお散歩レンタル。気に入った娘は3回も!>

 

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<レース場での「人と犬のランレース対決」は迫力があって見もの!犬はやっぱり速い!>

 

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<なんと犬主演のショーを上演!長蛇の列のため泣く泣く断念……>

 

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<動物園のようにさまざまな犬も展示されています>

 

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<小型犬なら飼い犬を思うぞんぶん走らせることもできます>

 

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<ここ撮れワンワン!(笑) インスタ映えする写真をどうぞ!>

 

入場料金は,大人(中学生以上)1,240円,4歳以上の幼児・小学生は620円。

アクセスは,名鉄名古屋駅から電車(名鉄本線)で約40分,最寄駅(男川駅)から徒歩約10分。

 

朝10時のオープンから夕方5時まで満喫。

家で犬を飼いたいものの飼えない私たち家族にとっては,大満足でした!

猫カフェはあるけど,犬カフェってなかなかないんですよね(^_^;)

犬や動物が好きでふれあいたい人は,きっと楽しめると思います!

wwzoo.com

 

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【身近にあるある!】「ラストストロー現象」を知っていますか?

こんにちは。

のら猫のように生きるサラリーパーソン,「のらりーパーソン」きくっちです。

 

あなたは,「ラストストロー現象」という言葉を知っていますか?

 

「ラストストロー」とは「最後のワラ」のことで,背中に重い荷物を積めるラクダが,かるいワラを1本積んだだけでつぶれてしまう現象のこと。

つまり,ラクダがつぶれた直接の原因はたった1本のワラだけれど,その背景をよくよく調べると,既に限界ギリギリの荷物を積んでいたため,かるいワラが「とどめの一撃」になるという話です。

 

私たちの周りでも,同様の現象があふれているのではないでしょうか?

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<Photo by Pixabay>

【目次】

【突然ダウンする同僚】 

これまで20年ほど働いてきた中で,心の病になる同僚を10人くらい見てきました。

「あんなタフな人がダウンするなんて……」「昨日までふつうに働いていたのになぜ?」と思ったり,「どうして気づいてあげられなかったんだろう……」と後悔の念に駆られたりしました。

 

心の病にかかる人は,ある日突然発症するのではなく,それまでジワジワした重い蓄積があり,そこへ「ラストストロー=最後の一撃」が加わって,倒れてしまうのだと思います。

負の遺産

こんなこともありました。

ある職場へ異動したところ,前年度までに8割方完成させておくべき仕事がほとんど手付かずの状態で,締切は目前。

しかも,同僚はサービス残業をしてなんとか仕事を回している状態なのに把握されておらず,業務量に対してマンパワーが圧倒的に不足している状況でした。

 

「こんな状態では,ワラ1本の負荷がかかっただけで崩壊しかねない!」「爆発寸前まで爆弾をあたためて,いったい何をやっていたんだ!」と激しい怒りをおぼえました。

【正の遺産】

反対に,自分はワラ1本をポンと乗っけたくらいでたいしたことをしてないのに,目覚ましい成果が出る場合もあります。

それは多くの場合,前任者が地道にタネをまき,水をやり,手入れしてきた結果,花開くタイミングにたまたま自分が居合わせただけ。

したがって,間違っても「これはオレ様の手柄だ!」と自慢や勘違いをしてはいけません(笑)

【まとめ】

良い結果にせよ悪い結果にせよ,「最後の1本のワラ」はきっかけに過ぎません。

その結果に至った真の原因=本質を見抜くことこそ,大切です。

また,結果が出る前の段階において,無理や我慢をしすぎたり,反対に「そのうち火を吹きそうだけど,自分はいなくなるからいいや」と問題の先送りもいけません。

 

ラストストローとは,将棋やチェスでいう「王手」「チェックメイト」の状態であり,事ここにいたっては,ほとんど手のほどこしようがありません。

 

詰んでしまう前の段階こそ最重要と捉え,がんばりすぎず,さぼりすぎない。

のらりくらりとしながらもラクダの荷物を軽くして,将来世代へプレゼントを残せるような仕事をしたいものです(^^)

 

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【これは便利!白い空,灰色の空が青い空に早変わり!】空の色を変える便利なアプリ「MIX」

こんにちは。

のら猫のように生きるサラリーパーソン,「のらりーパーソン」きくっちです。

 

あなたは,屋外で風景写真を撮ったものの,「なんだかイマイチ」「絶景のはずなのにパッとしないなあ?」と感じたことはありませんか?

その原因,もしかしたら「白色,灰色の曇り空」のせいかもしれません!

 

私は2017年から風景写真をインスタグラムに投稿し始めて2年ほど経ちますが(投稿数940枚,フォロワー1,000名),白色,灰色の曇り空での撮影がとにかくつらい……

 

晴れの青空は最高!

雨空はしっとりした風情を生かしたり,いっそ撮影をあきらめることもできます。

 

しかし,白色,灰色の曇り空が困りもの。

休日にせっかく撮影に繰り出したものの,被写体と空のコントラストがどうにも映えなくて,ガッカリすることがあります。

たとえば,こんな感じ。

 

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仙台城で「伊達政宗×桜」という絶好の組合せなのに,恨めしいほどの灰色の空……

これが青空だったら,ピンクの桜とどれだけ映えることか!

 

しかし,桜が満開の1週間程度の間に,また撮影に行けるとは限りません。

時間制約の厳しいサラリーパーソンは,現実的にまあムリ。。。

インスタグラムのフィルター機能を使えば,青っぽい空に変えることもできますが,空だけでなく全体が青みがかるので,イマイチ使えません。

 

「白い空,灰色の空を青い空に変えられるアプリがないかな?」と探したところ,「MIX」というアプリを見つけました(無料)。

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このMIXの編集機能に「Magic Sky」というものがあり,これを使うとこうなります! 

<加工前>

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<加工後>

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青空になって,雰囲気がすっかり変わりました!

さらに,こんな バージョンも!

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おおおおおーっ!感動的!!
ここまで見事だと,苦労して撮影シチュエーションにこだわる必要がなくなり,ある意味で「人間をダメにするアプリ」と言えるかも(笑)

 

注意点としては,やはり空だけでなく画面全体にフィルターの色味がかかること,繰り返し多用すると「あれ,この人の写真,前の空と同じじゃない?」とバレること(^^;)

 

とはいえ,白・灰色の曇り空問題をサッとお手軽に解決してくれるアプリなので,かなりオススメです!(^^)

 

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【仙台なのに徳川家康を祀る?】国指定重要文化財・仙台東照宮へ桜を観に行った話

こんにちは。

のら猫のように生きるサラリーパーソン,「のらりーパーソン」きくっちです。

 

長いこと仙台に住んでいながらご縁がなかった「仙台東照宮」へ行ってきました。

曇り空ではありましたが,ちょうど桜が咲き始めたタイミングで,創建360年あまりの風情を堪能することができました。

 

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<拝殿 : しだれ桜は4月上旬〜中旬が見頃>

【目次】

【仙台東照宮とは】

仙台東照宮は1654年,仙台藩2代藩主・伊達忠宗によって創建。

忠宗の治世は大火や大洪水が続き,江戸幕府から様々な支援を受けて危機を脱したことから,感謝の証として3代将軍・徳川家光に願い出て創建。

5年の歳月,80万人の人手,2万両(約26億円)をかけて完成しました。

仙台藩と幕府の蜜月関係の象徴】

災害後,仙台藩が幕府からどれくらい支援を受けたのか調べたところ,10万両(130億円)も借用したそうです。

これは石高で20万石に相当し,伊達62万石の3分の1にも匹敵する金額なので,仙台藩は財政的に相当ひっ迫していたのでしょう。

 

江戸幕府,太っ腹!(笑)

幕府は莫大な利子をつけて返済させたのかもしれませんが,相当な信頼関係がなければ,そもそも貸さなかったことでしょう。

伊達政宗は,3代将軍・家光に「天下の副将軍」と呼ばれて厚い信頼を寄せられたとされ,2代・忠宗の時代も蜜月関係は続いていたと考えられます。

 

 仙台東照宮は,仙台藩と幕府の蜜月関係の象徴といえるかもしれません。

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<石階段から望む随身門 : 伊達騒動の結果,撤去された石灯籠もある>

 

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<随身門 : 国・重要文化財。門の左右に随身像が安置されている>

 

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<随身門から宮町が一望できる>

 

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<神輿堂(みこしどう) : 当時,江戸から運ばれた御神体が納められている>

 

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<拝殿 : 日光東照宮はじめ本殿・拝殿が一体の権現造が多いがここは別建物>

 

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<本殿 : 国・重要文化財。残念ながら中を見学することはできない>

 

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<社務所 : 祈祷の受付やお守りを販売している>

【まとめ】

仙台東照宮は,地元の人々に親しまれている印象で,ウォーキングに来ているお年寄りや,就職活動中の学生がお守りを求めて訪れる姿を見かけました。

 

境内はコンパクトにまとまっており,時間をかけずにさらっと見学できます。

正直,ここだけを目当てにワクワク期待して訪れると,肩すかしを食うかもしれません(笑)

しかし,近くに立ち寄った際や,少し時間があるときににふらりと訪れると,落ち着いた静かな雰囲気に癒され,350年前の歴史に想いを馳せ,ひっそり静かに楽しむことができます(^^)

 

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