ウェルビーイング・クエスト〜きくっちの日記〜

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地方公務員のお仕事(企業局・経営企画課編)

こんにちは。

ウェルビーイング・クエスター(心と体のしあわせ探究家)きくっちです。

 

皆さんは,地方公務員がどんな仕事をしているか知っていますか?

私は民間企業(新聞社)で3年,霞が関の中央官庁(内閣府)で2年,地方公務員(市役所)で12年の勤務経験があります。

 

そこで,「民間企業」「国家公務員」と比較する視点から,「地方公務員」の仕事を紹介したいと思います。

シリーズもので,今回は「企業局・経営企画課編」です。

 

 

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【この記事を読んでほしい人】

・就職,転職先として地方公務員を検討している人

・民間企業,地方公務員,国家公務員の違いを知りたい人

・地方公務員が何をやっているかわからず,税金泥棒と思っている人(笑)

 

【役所なのに企業?】

そもそも「役所」なのに「企業局」とは何でしょうか?

じつは,市役所など地方公共団体の中には,水道事業,交通事業,ガス事業,病院事業などの公営事業を運営している団体があります。

 

これら公営事業を運営する組織は,市長が直轄する組織が「市長部局」と呼ばれるのに対して「企業局」と呼ばれ,民間企業同様,採算重視の経営が求められます。

私は企業局のひとつ「ガス局・経営企画課」で2年間の勤務経験があります。

 

【仕事の内容】

経営企画課という名のとおり,経営企画に関する業務全般を所管します。

私の担当は,主に広報と事業計画の策定・進捗管理

広報は,パンフレットの作成やホームページの管理,新聞広告によるPRなど。

基本的に,前向きで明るい業務です。

 

事業計画は,各課の年間事業計画や中期計画を策定してもらい,四半期ごとに進捗を確認するというもの。

経営企画課の立場としては, 経営健全化のため,より高い目標を設定するよう各課に依頼・調整したり,進捗が遅れている場合はその原因を確認したり,組織内ではわりと煙たがれる存在と言えます(汗)

 

広報や事業計画は,経営上必須であるため,「民間企業」ではもちろんあります。

しかし,「中央官庁」では,民間企業ほど力を入れていません。

広報や事業計画がなくても,組織が潰れる心配はないためです。

「地方公務員」の場合,市長部局に広報課があり,総合計画など市全体の事業計画もあります。ただ,市長部局は,民間企業や企業局と比べると危機感,重要性は低い印象です。

 

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【年間スケジュール】

担当業務や年度により異なりますが,裁量がきく仕事です。

段取りを工夫すれば,残業を平準化するなど比較的マイペースで進められるでしょう。

 

同じ市役所でも,たとえば税,住民票,健康保険,年金等の担当部署は,繁忙期が決まっていてチーム一丸となって対応するので,自分のペースで仕事をコントロールするのは困難です。

 

また,国家公務員は国会開催中,地方公務員は地方議会開催中,「待機」(議員からの質問が判明するまで退庁してはならない)がかかる部署が多いです(国会は16月,地方議会は年4回,計4ヶ月間くらい)。

しかし,企業局は議会から質問が当たる確率が低く,議会待機も比較的ゆるい特徴があります。

国家公務員も地方公務員も,議会待機を負担に感じる職員が多いので,それが軽いのは大きなメリットと言えます。

 

【向いている人,向いていない人】

組織内に無用な敵を作らず,味方を増やし,納得してもらいながらも意図する方向へ誘導していく「調整・交渉力」が求められます。

また,組織のトップおよび上層部へ説明する機会も多く,スムーズに意思決定してもらうための「段取り力」や,簡潔かつ要点を抑えた「説明力」が必要とされます。

 

まあ,これらの能力は慣れというか,場数を踏む中で獲得されるので,性格的にもともと「聞き上手な人」「調整,交渉が得意な人」「段取り上手な人」は向いていると思います。 

逆に,「多くの見知らぬ人と接する外回り営業が好きな人」「黙々と事務処理に打ち込みたい人」「段取りが苦手な人」はストレスに感じるのではないか,と思います。

 

【やりがい】

営業,総務,財務,製造,どれひとつとして欠かすことのできない大切な部署ですが,ともすると視野が狭くなり,目の前の仕事に忙殺されがちです。

たとえば,電力・ガス自由化や自然エネルギーの増加は業界を揺るがす大きな変化であり,この潮流を無視して日々の業務に打ち込んでも,気づけば顧客が激減していた!ということになりかねません。

 

経営企画課は,このような外部環境の変化を踏まえ,企業局内全体を見渡すべき部署であり,経営の根幹に関わる責任と誇りがあります。

営業のように契約を何件獲得したとか,わかりやすい短期的な成功指標は少ないですが,中長期的な進路を過たず,課題の抽出と解決策を提案し,時には嵐を乗り越えながら進むべき道を指し示すことが,大きなやりがいと言えます。

 

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【大変な点】

目標未達の原因を確認したり,高めの目標設定を依頼したり,他部署が嫌がることを依頼・調整することがあります。

よく理解,納得できない場合には,自分の役職が低くても,他部署の上司と粘り強く交渉・調整する場合もあります。

 

また,企業局は技術系スタッフが多く,事務系スタッフと比べると基本的に面倒見がよく人情を重んじる一方で,へそを曲げられると頑固で面倒な一面があります。

そのあたりを心得て,「ちょっとわからないので教えてください!」と低姿勢で尋ねると,「しゃあないなあ〜」という感じで親切に教えてくれます。

ところが,職責をかさに着て「なぜ目標未達なんですか!?」といった態度で接したりすると,「バカヤロウ!おまえら事務屋に現場の何がわかるんってんだ!」と感情的な反発を招き,仕事が停滞する難しさはあります。

 

このほか,臨時発生業務を担当するケースもあります。

たとえば,市長部局で大規模国際会議を開催することに伴い,企業局でも関連シンポジウムや企画展示,視察ツアーを催行しました。

総務でも財務でも営業でも製造でもない,ファジーな業務は経営企画課で引き取るしかない!という「なんでも屋」の側面もあります。

 

【まとめ】

民間企業,国家公務員,地方公務員いずれにおいても,大規模な組織になるほどセクショナリズム,いわゆる「縦割り化」は避けられません。

総務系,財務系,営業系,製造系など多岐にわたって細分化され,配属されればその分野のスペシャリストになりますが,組織全体を見渡すジェネラリスト的な眼を養うのは難しいのが現実です。

 

企業局・経営企画課は大所高所から組織全体を俯瞰できる数少ない部署なので,将来幹部になりたい上昇志向が強い人は,この種の「企画・経営系の部署」は一度経験しておくべき職場のひとつと言えます。

 

「出世願望はないのに配属されてしまった!」という人も(笑),人事から「キミはここでやれる能力がある!」と見込まれての配属であり,「組織の方針はこうやって決定されるのか!」と学ぶべき点が大なので前向きに捉え,経験して損のない仕事と思います。

上司が他部署との摩擦を恐れずゴリゴリ進めるタイプの人だったり,業界再編や新テクノロジー台頭など情勢変化の激しい時期だと大変ですけどね(苦笑)

 

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