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ウェルビーイング・クエスター(心と体の幸せ探求者)きくっちの日記

地方公務員のお仕事(財政課篇)

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皆さんは、地方公務員がどのような仕事をしているか、知っていますか?

 

身近なところでは,住民票の発行,税金の賦課徴収,保育所の整備・運営,ごみの収集・処理,イベントの誘致・開催,企業の誘致,図書館など市民施設の整備・運営,道路などインフラの整備・維持,小中学校の整備・運営,消防活動などが挙げられます。

 

私は民間企業と中央省庁で勤務した経験があり,それらと比較する観点から,私が直接・間接的に経験した地方公務員の仕事を紹介したいと思います。

シリーズものとして不定期に紹介する予定で,今回は「財政課篇」です。

 

【この記事を読んでほしい人】

・地方公務員が何をやっているかさっぱりわからず、税金泥棒と思っている方(笑)

・就職・転職先として地方公務員を検討している方

 

【財政課とは?】

ズバリ,「予算配分を決める部署」です。

中央省庁の「財務省」に相当する部署が、地方自治体における「財政課」です。

財政課が「よし!」と言えば予算が付き,「ダメ!」と言えば付かないため,その権限は絶大。各部署は,翌年度予算を措置してもらうため、必死で予算要求を行います。

「住民から預かった貴重な税金を,いかに適切に配分するか?」の責任は,一義的には首長や議会にありますが,実質的には財政課が決めていると言って過言ではないでしょう。

 

【配属される職員】

基本的に,長時間労働に耐えられる優秀なエース級職員が配属されます。将来の幹部候補生となるための登竜門と言えるでしょう。

 

たまに,予算査定の権限を職務として与えられただけなのに,「自分という人間がエラい!」と勘違いする人もいますが(笑),基本的に人事課や周囲に「能力あり」と認められなければ,配属されることはないでしょう。

 

本来,業務経験が豊かで見識あるベテラン職員が予算の査定を行うべきですが,長時間労働が求められるタフな職場であることから,2030代の職員が多いのが実情です。

 

【年間スケジュール】

夏までに前年度決算作業を行い,秋から翌年度の予算査定作業が始まります。

年末にかけて,予算要求部署のヒアリングや資料の査定を行い,残業は月100200時間に及ぶこともあります。役所で最も忙しい職場のひとつと言えます。

 

【向いている人,向いていない人】

「物事の優先順位を付けるのが得意な人」「わりきれる人」は向いていると思います。

予算の査定作業とは,結局のところ「決められたパイをどのように分けるか?」であり,重要性・緊急性を判断する作業の繰り返しです。

 

また,どれだけ担当部署からヒアリングを行い,資料を熟読しても,理解・想像できる内容には限界があります。

本来は,あらゆる角度から悩みに悩んで査定すべきですが,迫り来る締切を前に,わりきらないと作業が進みません。うじうじ悩んでいる暇はないのです。

 

その意味で,事業のポイントを素早く正確に理解するのが苦手で,あれこれ時間をかけて悩んでしまう人は向いていないと思います。

 

また,「決められたパイをどのように分けるか?」という分配作業なので,新たに何かを生み出すクリエイティブな仕事をしたい人や,市民と接する仕事がしたい人には向かないでしょう。

 

【まとめ】

役所の基本的な役割は,「住民から預かった貴重な税金をいかに適切に配分するか?」であり,財政課の仕事はその本丸です。予算の適切な査定・配分なくして、バランスのとれた効率的,効果的な行政は期待できません。

 

ハードな仕事ぶりは組織内の誰もが認めるところであり,職員の優秀さは組織内トップクラスと言っていいでしょう。

 

国の予算規模に比べれば小さいですが,都道府県や政令指定都市レベルになれば数千億~1兆円を超え,中小企業のそれを大きく上回ります。

首長や議会が多少修正することはありますが,財政課が精査を重ねて作成した予算案が覆ることはほぼなく,その権限,やりがいは絶大と言えるでしょう。

 

財務省は最強官庁と言われ,国家Ⅰ種試験を受ける多くの学生が目指すように,財政課も地方公共団体で出世しようと思うなら,一度は目指すべき関門かもしれません。

 

ただ,民間企業のように,モノやサービスを新たに創造、提供する仕事ではありません。「ゼロからイチを生む」仕事ではなく,「既にあるイチをどう配分するか?」という仕事です。

 

就職,転職に興味のある方は,「自分はどのような仕事をしたいのか?」「どのような仕事が向いているのか?」をよく検討したうえで受験することをオススメします。

  

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