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ウェルビーイング・クエスター(心と体の幸せ探求者)きくっちの日記

地方公務員のお仕事(障害者福祉篇)

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皆さんは地方公務員がどのような仕事をしているか、知っていますか?

 

私は民間企業で3年、中央省庁で2年、地方自治体(市役所)で11年、勤務経験があります。

 

そこで、「民間企業」「国家公務員」と比較する視点から、「地方公務員」の仕事を紹介したいと思います。

今回は「障害者福祉のお仕事亅です。

 

【配属される可能性】

大学時代に、社会学、心理学、教育学、経済学、法学、民法行政法などの科目を3つ以上履修していると、配属される可能性があります。

それらの科目を履修していると、「社会福祉主事亅という肩書きが付与され、「ケースワーク亅が可能なためです(詳細は後述)。

 

また、精神的に打たれ強い人や、コミュニケーション能力が高めの人が配属される傾向があり、向いているとも思います。

 

配属のタイミングは、「若いうちに市民に鍛えられてこい!亅という人事課のありがたい配慮により(笑)、採用後まもなくのケースが多いようです。

 

【仕事の担当】

障害者は大きく身体障害、知的障害、精神障害の3つに大別され、そのいずれかを担当します。

事務職であれば、身体・知的障害者。心理職であれば、精神障害者を担当することが多いでしょう。

 

【仕事の内容】

仕事内容は、「ケースワーク亅です。「ケースワーク亅とは、困難な課題をもった個人や家族が主体的に生活できるよう、支援していくこと。

これを行うには、「社会福祉主事亅いわゆる「ケースワーカー亅の肩書きが必要で、配属されると自動的に付与されます。

 

配属後、「○○ケースワーカーさんは、どちらの出身ですか?亅と聞かれて、「え、私、いつの間にケースワーカーになったんですか?亅と驚いた記憶があります(笑)

 

ケースワークの具体的な仕事内容は、訪問したり窓口で聴き取りをして、困り事の相談に乗ること。

まず障害者手帳の申請・取得から始まり、手帳の等級や心身の状態、家庭状況、ニーズ等に応じて、福祉サービス提供の決定を行います。

 

同じ身体障害でも、手足、目、耳、心臓、腎臓、腸に障害がある方、寝たきりの方など、部位や程度は様々。

知的障害、精神障害の方も、日常生活は在宅で問題なく送れる方や、施設に入所していたり、入院している方など、本当に様々です。

 

【やりがい】

ケースの方に寄り添い、そのニーズに応える支援が実現できて感謝されると、やりがいを感じます。

 

たとえば、身体障害者の方に補装具やバリアフリーの提案をして「生活がずっと便利になった」と感謝されたり、家事支援サービスを支給決定して「おかげでとても助かっている」と喜ばれると、少しはお役に立てたかな、とうれしくなります。

また、養護学校卒業後、授産施設への通所を希望している知的障害児をサポートし、希望が実現できた時のうれしそうな親子の笑顔は、今も忘れられません。

 

【大変な点】

支援対象者の人生、時には生死に関わる場合があります。

私が間接的に関わった方で、急性アルコール中毒か別の病因かは不明ですが、突然亡くなられた方がおり、「もう少し違った関わり方をしていれば、あるいは……」と後悔するようなケースもあります。

 

また、精神障害者の場合、措置入院という強制入院制度があります。

自傷他害のおそれがあり、一緒に暮らせない」と家族から訴えがあった場合など、行政職員が本人を医者へ連れて行き、診察して必要性が認められれば強制入院となる制度です。

私も何度か立ち会いましたが、自傷他害の恐れのある方を説得し、あるいは半強制的に医師に診察させるので、正直、身の危険を覚えて「これって、行政職員の仕事なの?」と思いました。

 

【まとめ】

地方公務員には、障害者手帳の認定や福祉サービスの決定という、民間企業にはない権限があります。

また、国家公務員と比べると、市民生活に密着した泥くさい仕事で、そのぶん直接的なやりがいがあります。


「福祉行政は、支援対象者との『距離感』が大切。遠すぎると、寄り添う支援ができない。近すぎると、飲み込まれて自分が病む」と、障害者福祉の経験が長い方が話していました。3年ほど経験した私も同感です。

 

トータルで見れば、修羅場となるようなケースはごく稀で、粛々とあるいは感謝されるようなケースがほとんど。

 「人間関係の適切な距離を取るのが得意な人」「事件が起きるとワクワクする人」は向いていると思います。

 

希望者は少ないようなので、志願すればきっと配属されるでしょう。

希望しないのに配属された場合も、どっぷりやろうと思えばどこまでも深くできますが、スマートにやろうと思えば事務処理等はけっこうコントロールできるので、人生勉強と思って前向きに取り組みましょう!

 

公務員試験 現職人事が書いた「公務員になりたい人へ」の本 2019年度

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