ウェルビーイング・クエスト〜きくっちの日記〜

ウェルビーイング・クエスト=「心と体の幸せ」を探求して

【自己分析のススメ】学生時代に戻って就活をやり直せるならどうするか?

こんにちは。

ウェルビーイング・クエスター(心と体のしあわせ探究家)きくっちです。

 

2018年も下半期に突入。

大学3年生は,そろそろ就職活動の準備に取りかかる時期ではないでしょうか。

 

私は民間企業(新聞社)で3年,中央省庁(内閣府)で2年,地方公務員(市役所)で12年の勤務経験があります。

もし私が大学3年生だったら,どのような就職活動をするか? をご紹介します。

 

 

【この記事を読んでほしい人】

・就職,転職活動を検討している人

 

【はじめに】

誰しも「最高に満足できる就職をしたい!」と思うものです。

私もそうでした。

しかし,結論から言うと,そんな期待はしない方がいい(笑)

 

そもそも,「最高に満足できる就職先」とは,どんな組織でしょう?

誰もが知る超有名で安定した給料の高い会社?

ANA?三菱東京UFJ銀行?トヨタ東京海上日動火災三菱商事

外資系だと,マッキンゼー?ゴールドマンサックス?グーグル?アマゾン?アップル?

あるいは,国家Ⅰ種のキャリア公務員?

 

どれも超有名組織ですが,あなたがその組織にフィットして,活躍,出世できるかわかりません。

活躍,出世したとして,幸せを実感できるかわかりません。

活躍,出世して幸せを実感したとして,10年後,20年後もその組織が存続しているかわかりません。

 

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【生涯安泰の組織はない】

はじめに就職した組織で生涯働き続けることは,変化の激しい今の時代では考えられません。

人生100年時代,多くの企業の寿命より,人間の就業寿命の方が長くなっています。

 

私は現在公務員ですが,それすら安泰ではない,と考えています。

たとえば,アメリカのサンディスプリングス市は,役所の仕事を民間企業にほぼ丸ごと外注しています。

日本でも,気づけば,公務員の共済年金は民間企業の厚生年金と統一。

現在,公務員のリストラはありませんが,働きの悪い職員は評価,給与を下げ,病休職員は退職させるなどの流れが強まりつつあります。

 

【徐々にキャリア形成するイメージを持つ】

就職してから仕事の現実を知り,「イメージと違った!」と気づくことも多いでしょう。

私もそうでした。就業経験のない学生なのだから,仕方ありません。

最初の就活で終わりと考えず,仕事の経験を踏まえ,転職等を通じて,自分のイメージする働き方ができる仕事を探していく。

 

結局のところ,この「自分のしたい仕事のイメージとは?」「自分は何を幸せと感じるのか?」を知ることが重要なのです。

就職活動とは,「いい組織を探す活動」ではなく,「自分の価値観=好き嫌いを探す活動」と捉えた方が,満足度の高い就職先を見つけられるのではないでしょうか?

 

【就職活動で最初に何をすべきか?自己分析!①】

では就職活動の最初に何をすべきか?

ズバリ,自己分析です。

自己分析というと漠然としたイメージを抱きますが,「強み,弱み」「好き,嫌い」を徹底的に探究しましょう。

 

自分の「強み,弱み」を知るうえでオススメのツールは,ストレングスファインダ―。

34に分類された資質の中で,自分の強みは何か,目からウロコです。

 

ちなみに私は,トップ5の資質の中に「目標思考」「原点思考」「分析思考」があります。

「だから,自分は目標や戦略を立てたり,そもそもの原点に戻って考えたり,勝因・敗因の分析が好きなのか!」

「息を吸って吐くように当たり前と思っていたけど,他の人はそうではないのか!」と新鮮な発見でした。

また,ボトム5の資質を知ることで,「これが向いていないのか!」「ここが弱いのか~」と,「あきらめ」がつきます(笑)

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0
 

 

【コラム:スペシャリストを目指す!】

世の中なんでもできる「完璧な人間」などいません。

むしろ,圧倒的な結果を出しているのは「ぜんぜん完璧じゃない人」。

「どこか大きく突出している人」けど「どこか大きく欠落している人」が多いのが現実です。

 

「弱み」の克服には莫大な時間,エネルギーがかかります。克服しても,せいぜい人並み。

しかし,「強み」を磨けば,自分もハッピー,周囲もハッピー。

社会全体から見て,こんな良いことはありません。

 

日本では受験勉強の影響か,「苦手科目を克服せよ!」「弱点から逃げるな!」「何でもできるジェネラリストを目指せ!」という意識,風潮が強いように思います。

実際,東京大学はじめ多くの国立大学は,複数科目でバランスよく得点する必要があり,ひどく苦手な科目があると合格できません。

 

しかし,それは大学入学までの話。社会とは異なります。

社会で働くとわかりますが,庶務,人事,経理,製造,営業などなど,全て1人でやることはありえません。

部署をまたいだ社内異動もままありますが,経理畑から営業畑へといった極端な異動はほぼなし。

「こいつは営業畑があっているな」など,しかるべき所に落ち着くものです。

「餅は餅屋」という言葉があるように,庶務は庶務が得意な人,人事は人事が得意な人がやるのが,本人にとっても周囲にとっても幸せ。

結局その方が,社会全体にとって生産性が高いのです。

 

「苦手から逃げる」という言葉が癇に障るのであれば(笑),「得意な人に譲る」と考えてはどうでしょうか?

「自分の不得意」は「他者の得意」であり,「自分の得意」は「他者の不得意」。

「弱み」は切り捨て「強み」に集中し,勇んでスペシャリストを目指しましょう!

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【就職活動で最初に何をすべきか?自己分析!②】

「強み,弱み」と比べて,「好き,嫌い」の世界は深遠で奥深いものがあります。

「具体」と「抽象」を繰り返し粘り強く往復することで,「自分の内面,本質」がおぼろげに見えてきます。

 

たとえば,私はリンゴが好きです。

なぜ,リンゴが好きなのか?

それは,「甘すぎず,酸味があり,ビタミンCなど栄養が豊富だから」です。

 

ではなぜ,「甘すぎず,酸味があり,ビタミンCなど栄養が豊富」なのが好きなのか?

それは,「甘すぎる食べ物は嫌い,酸っぱい食べ物を好み,健康になりたいから」です。

 

ではなぜ,「甘すぎる食べ物は嫌い,酸っぱい食べ物を好み,健康になりたい」なのか?

ここまで来ると,そろそろ行き詰ります(笑)

が,どうやら私は,「甘すぎるものが苦手」「酸っぱいものが好き」「健康を好む」という「抽象」が導き出されます。

 

ここで再び「具体」へ戻り,検証を試みます。

「甘すぎて苦手なもの」といえば,飴,綿あめ。

「酸っぱくて好きなもの」といえば,レモン,酢。

「健康を好む」といえば,食事,運動,睡眠オタク。

どうやら,この「抽象」は他の「具体」にも当てはまり,間違いなさそうです。

 

さらに,子どもの頃,「甘いものを食べると虫歯になる,骨が溶ける」「酸っぱいものは体に良い」と,さんざん聞かされた記憶も蘇ってきます(笑)

するとやはり,私は「健康」に強い関心があるようで,「リンゴが好き」という具体から「健康が好き」という抽象が導かれます。

ではなぜ「健康が好き」なのか?……

 

といった感じで,「自分の好き」を「具体」と「抽象」を往復させながら,どんどん深めていきます。

「好き」なものであれば,人でも,モノでも,古今東西なんでもかまいません。

「好き」というのは直観的,無意識的,単純なようで,その人の本質を構成する根源的な「要素」「理由」があるはずなのです。

 

【自己分析をどこまでやるか?】

SHOWROOM社長の前田裕二さんは,就活前に自己分析ノートを30冊も書いたそうです。

「具体」と「抽象」を行き来する作業は,非常にしんどい。

実際にやるとわかりますが,1日数時間も考えれば,クタクタになります。

しかし,その作業により,知らなかった「自己の内面」が明らかになるのです。

 

ポイントは,手を動かして実際に書きまくること。

パソコン等で入力してもよいですが,頭でぼんやり考えているだけでは思考は進みません。

何もない白紙から「好き」を書き出すのが厳しい場合は,ツールとして就活用の自己分析本を活用してもよいでしょう。

前田さんも,市販の一番分厚い自己分析本を活用したそうです。

 

では,どこまでやれば自己分析のゴールなのか?

前田さんのように,ノート30冊分もやらないとダメなのか?

私は,「自分がだいたい納得するまで」「おぼろげな自分の概要が見えてくるまで」でよいと思います。

 

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【自己分析の終わりと始まり】

「強み,弱み」は,ストレングス・ファインダーをすれば,おおよそ把握できますが,「好き,嫌い」はおそらく終わりがありません。

 

ただ,自己分析を深める中で,「自分がフィットしそうな働き方」が見えてきます。

サラリーパーソンがいいなら,民間企業がいいのか,公務員がいいのか?

起業家がいいのなら,どの分野がいいのか,実現したい強烈なビジョンは何か?

あるいは,大学院進学や海外留学して,もっと勉強をしたいのか?

はたまた,働くのはイヤ,勉強するのもイヤ,ひたすら遊んで暮らしたいのか?(笑)

 

私は「ひたすら遊んで暮らしたい」生き方もあり,と思います。

ただ,資本主義社会で生きていくにはお金が必要。

「あまりお金のかからない遊び方」で満足できるのであれば,それなりに稼げばよし。

衣食住の生活費を極力抑えたミニマリスト的な生き方もよし。

 

一方,「お金のかかる遊び方」で満足したいのであれば,大いに稼ぐ必要があり。

労働時間を極小に抑えて大金を稼ぐ仕事や,逆転の発想で,遊びを仕事にしてお金を稼ぐ方法も考えられます。

 

世間体に縛られず,自分か本当にしたい生き方,働き方のスタイルが,なんとなくイメージできるようになる。

この地点こそが,自己分析の終わりであり,就活の始まりと言えます。

 

【まとめ】

孫子の兵法にいわく,「彼を知り,己を知れば,百戦して危うからず」。

就職活動で「彼」とは仕事,「己」とは自己の内面。

まず,「己」を掘り下げてよく知ることで,自分とフィットする仕事に出会える可能性が高まります。

 

学生時代,私も決して十分な自己分析ができたわけではなく,今でも自信を持ってできているとは言えません。

ただ,もし大学3年生に戻って就活をやり直せるなら,じっくり時間をかけて本気で自己分析に取り組むことは間違いなく,就活は自分と向き合う貴重なチャンスと言えます。

社会人になったら日々の仕事に追われ,なかなか自分と向き合う時間は取れないものです(苦笑)

 

皆さんの健闘を祈ります!!!

 

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地方公務員のお仕事(コンベンション誘致編)

こんにちは。

ウェルビーイング・クエスター(心と体のしあわせ探究家)きくっちです。

 

皆さんは,地方公務員がどんな仕事をしているか知っていますか?

私は民間企業(新聞社)で3年,中央省庁(内閣府)で2年,地方公務員(市役所)で12年の勤務経験があります。

そこで,「民間企業」「国家公務員」と比較する視点から,「地方公務員」の仕事を紹介したいと思います。

シリーズもので,今回は「コンベンション誘致編」です。

 

 

【この記事を読んでほしい人】

・就職,転職先として地方公務員を検討している人

・民間企業,地方公務員,国家公務員の違いを知りたい人

・地方公務員が何をやっているかわからず,税金泥棒と思っている人(笑)

 

【コンベンションとは?】

さて,「コンベンション誘致」とはなんでしょう?

その前に,「MICE」(マイス)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

MICEとは,M(Meeting=ミーティング),I(Incentive=報奨旅行),C(Convention=コンベンション),E(Exhibition/Event=展示会/イベント)の略。

 

コンベンション(=国際会議)はMICEのひとつ。

ではなぜ,コンベンションを誘致するのか?

それは,コンベンションが開催されてたくさんの人が集まると,交通費,宿泊費,飲食費,土産代など消費が増大し,大きな経済波及効果が生まれるからです。

観光庁の発表によれば,日本全体のMICEの総消費額は5,384億円,経済波及効果は1590億円(2016年)。

 

金額が大きすぎてピンとこないと思いますが,たとえば、2,500人規模の国際会議(5日間,科学系)が開催されると,経済波及効果は6.6億円。

1件のコンベンションが開催されるだけで,これほどのインパクトがあるため,世界中の都市がコンベンション誘致に乗り出し,都市間競争が激化しています。

 

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【コラム①:コンベンションの現状】

日本政府観光局(JNTO)の発表によれば,2016年に日本で開催された国際会議は3,121件。参加者数は186万人。

2007年の国際会議件数1,858件,参加者数91万人と比べると,件数で1.7倍,参加者数は2倍に増えています。

 

都市別ランキングは,

1位=東京(23区)574件,2位=福岡市383件,3位=京都市278件,4位=神戸市260件,5位=名古屋市203件。

東京を別として,地方都市では福岡がダントツ。2007年と比べると,地方各都市も2倍前後の伸びを示しています。

 

一方,日本政府観光局(JNTO)基準の国際会議と別に,ICCA(国際会議協会)基準の国際会議があります。こちらは,いわゆるグローバルスタンダード。

世界12,563件中,エリア別で欧州が54%(6,777件)を占め,続いてアジア・太平洋18%(2,284件),北米12%(1,499件)。

日本はアジア・太平洋エリアで1位(414件)ですが,中国がじわじわ増えています(376件)。

 

国別で見ると,1アメリカ(941件),2位ドイツ(682件),3位イギリス(592件),4位スペイン(564件),5位イタリア(515件),6位フランス(506件),日本7位(414件)。 

国内断トツ1位の東京は世界では18位(101件),京都50位(46件),名古屋104位(25件)。

 

日本は観光庁が音頭を取り着実に増えていますが,世界全体で増加傾向にあること,まだ国策として本気を出していない中国のポテンシャル等を考えると,うかうかしていられない状況です。

 

【仕事内容】

ズバリ「コンベンション誘致」を行います。

「誘致の実働部隊」は「コンベンションビューロー」という地方自治体の外郭団体,「誘致の企画」は地方自治体が担うのが実情です。

「誘致の企画」とは,予算を確保し,誘致しやすい環境をソフト・ハード両面で整える仕事です。

 

民間企業の「営業企画セクション」に近いかもしれません。

自ら営業の最前線に立つわけではなく,営業の後方支援を担う業務。

また,国家公務員で言う「制度設計」と通じる部分があります。

法律や条例を制定するわけではありませんが,誘致を促進する助成金制度や歓迎メニューを創設や,新施設の建設といった業務も含まれます。

 

時々,自ら誘致セールスを行うこともあります。

大型コンベンションの場合,都市の総力を挙げた誘致が求められます。

そのため,地元の大学教授等と協力し,都市の魅力をPRする誘致提案書を作成したり,首長名の誘致レターを出したり,海外でプレゼンテーションを行うこともあります。

 

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【コラム②:交流人口とは?】

「定住人口」に対して「交流人口」という言葉があります。

「定住人口」とは,「日本の人口は12,700万人」「東京都の人口は900万人」というおなじみの「人口」。

「交流人口」とは,観光や出張等でその都市を訪問する人口のこと。

コンベンションの誘致・開催は,この交流人口拡大に大きく貢献します。

 

日本は人口減少フェーズに突入しています。

出生率を高め,人口減少を止めるべきではないか?」

「いや,人口減少しても,経済成長が維持できればいいのではないか?」

「いやいや,経済成長しなくても,ブータンのように国民が幸せを感じればいいのではないか?」

などなど様々な意見があります。

 

私は,国家が長期的に人口増加を続けることは困難であり,社会の成長,成熟とともに減少するのはやむを得ないのではないか,と思います。

そして,人間(というか現代日本人?)が幸せを実感するには一定の経済成長が必要であり,そのためには「人口減少を一定限度に止める方策」「人口減少フェーズの中で経済成長する方策」が同時に求められます。

 

「交流人口の拡大」は定住人口の減少を補い,経済成長を維持する方策のひとつとなりうるのではないでしょうか。

経済とは「お金の動き」であり,人が物理的に移動すれば,交通費,飲食費,宿泊費,土産費等のお金も当然に一緒に動く。

 

むろん,ビットコイン等の仮想通貨,VR等の仮想空間テクノロジーの進歩を考えれば,人が物理的に動かなくても,お金が動き,経済が動く仕組みは加速すると予測されます。

近い将来,家に居ながらにして,フランスのシャンゼリゼ通りを歩き,エッフェル塔を眺め,ミシュランの星付きレストランの食事を楽しむ「仮想体験」ができるかもしれません。

 

しかし,デジタル技術がどれだけ発達しても,アナログ領域は残るでしょう。

特に,視覚,聴覚,嗅覚はさておき,直接感知が原則となる味覚,触角の仮想体験の実現には時間がかかると思います。

その意味で,現在,地方自治体が現実的に打てる施策として,「交流人口の拡大」はベストではなくてもベターな選択ではないか,と思います。

 

【年間スケジュール】

地方自治体の常として,年4回の議会開会期間(36912月)と,予算要求時期(910月)は,バタバタする傾向があります。

また,大型誘致案件が出てきて,誘致提案書の作成や主催者の視察受入対応が生じると忙しくなります。

 

ただ,コンベンション誘致の世界では,37年前に開催都市が決定されるのが通例。

数年先のコンベンション開催情報を幅広に入手し,誘致可能性を探りながらアプローチしていく中長期的な仕事なので,仕事の進め方は比較的コントロールしやすいと思います。

 

【向いているタイプ,向いていないタイプ】

「向いているタイプ」を強いてひとつ挙げるなら,「社交性」です。

企画力,計画性,語学力があるに越したとこはありませんが,なくても何とかなります。

 

私は1年くらい英語(TOEIC)を勉強し,450点から640点まで上がりました。

が,英語対応はコンベンションビューローがしてくれるので実際に使う場面はほぼなく,モチベーションが上がらないので,やめました(笑)

企画力,計画性もあった方が効率的,効果的に誘致推進できますが,なくてもバタバタしながら何とかなります。

 

それより,同僚や初対面の相手と,ニコニコしながら良い関係性を築ける「社交性」がないと,厳しいと思います。

誘致はチームでする仕事なので,同僚との信頼関係が大切。

また,初対面の相手とすんなり打ち解けられないと,相手にそれが伝わり,話がなかなか進展しません。

 

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【やりがい】

公務員の仕事は,民間企業と異なり,価値を創造する「クリエイティブ系」は少ないのが実情です。

住民票の発行,税金の賦課・徴収,高齢者・障害者・子育て世帯・生活保護受給者に対する支援などなど。

ハコモノ作りの仕事もありますが,財政事情が厳しい昨今は多くなく,高度経済成長期に作った建造物をいかに長持ちさせるか「修繕系」がメインです。

 

コンベンション誘致は,「クリエイティブ系」とも少々異なりますが,民間企業の「営業」と似た側面を持つ数少ない業務で,その意味での「やりがい」はあります。

上記例のような「お役所業務」をイメージしている人は,戸惑うかもしれない類の「やりがい」で,誘致成功すればうれしく,失敗すれば悔しい。

たとえ1件失敗したとしても,人の生死や組織の浮沈に関わることはなく,「反省点を生かし,次も頑張ろう!」とポジティブな仕事と言えます。

 

【大変な点】

民間企業の営業と同じく,いくら自分が頑張っても,相手と合意できなければ結果に結びつきません。この手の仕事は,公務員では意外と少ないでしょう。

なんだかんだ言って,役所は多くの予算と権限を持ち,立場的に強い場合が多いです。

 

たとえば,税金は法に基づいて役所が強制的に取り立て,福祉,教育,子育て支援,まちづくり等は役所(議会)が認めない限り予算が付きません。

「役所」と「市民」を比べれば,多くの場合「役所」の方が「市民」より立場的に強く見えることが多いのです。

もっとも「強く見える」だけであって,法に基づき委託された役所が法を執行しているだけ。役所が偉いわけでは,決してありません。

 

しかし,コンベンション誘致の場合は,「役所」と「コンベンション主催者」は「対等の立場」。

むしろ,「ぜひ,うちの都市で開催してほしい!」と「役所」の方が,立場的に弱く見られることもあるほど。

そんな立場で誘致する必要があり,競合する他都市に打ち勝って結果を出さなければならない「大変さ」はあります。

 

まあ,「大変さ」と言っても,SWOT分析とかマーケティング戦略とか,民間企業では当たり前にやっている戦略的営業を公務員でもやる,ということなのですが。

 

【まとめ】

役所の中では,少々異色ともいえるコンベンション誘致。

観光庁は,これまでコンベンションに重点を置いてきましたが,MICE全般に力を入れることを表明しており,今後その重要性はますます上がることでしょう。

 

MICEの中でも,特にコンベンションは数年スパンの中長期的に取り組む仕事で,「コンベンションは組織でなく,人に付く」とも言われます。

つまり,その都市の顔,看板となる人物が,長年コンベンションに関わった方が誘致上有利に働くということ。

 

MICEは,世間の注目度はまだそれほど高くないかもしれませんが,今後間違いなく伸びる産業であり,多くの人材が必要とされることでしょう。

多くの人との出会いがあり,国内外の出張も多く,ハマる人はハマる仕事。

興味を抱いた方は,一度調べてみたり,関係者に話を聞いてみたりしてはいかがでしょうか。

私の話でよければ,3年間の経験をお伝えしますので,ご連絡ください^^

 

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地方公務員のお仕事(復興事業局編)

こんにちは。

ウェルビーイング・クエスター(心と体のしあわせ探究家)きくっちです。

 

皆さんは,地方公務員がどんな仕事をしているか知っていますか?

私は民間企業(新聞社)で3年,中央省庁(内閣府)で2年,地方公務員(市役所)で12年の勤務経験があります。

そこで,「民間企業」「国家公務員」と比較する視点から,「地方公務員」の仕事を紹介したいと思います。

シリーズもので,今回は「復興事業局編」です。

 

 

【この記事を読んでほしい人】

・就職,転職先として地方公務員を検討している人

・民間企業,地方公務員,国家公務員の違いを知りたい人

・地方公務員が何をやっているかわからず,税金泥棒と思っている人(笑)

 

【仕事内容①】

役所でも民間企業でも,大別すると「平常業務」と「臨時業務」があります。

復興事業局は,2011年の東日本大震災後に立ち上がった部署で典型的な「臨時業務」。

 

一口に復興事業と言ってもハードからソフトまで幅広く,私が携わったのは主に「①震災復興計画の策定支援」「②支援物資の配布」「③被災者支援システムの構築」です。

 

「①震災復興計画の策定支援」は,復興計画の策定自体ではなく,説明会や専門委員会を開催して住民や有識者の意見を聴くといった,いわゆる「ロジ業務」です。

復興計画素案の説明会では,会場設営中に過労から同僚が倒れたり,当局が説明している途中で激高した住民にマイクを奪われたり,いろいろなことがありました。

 

【コラム①:サブとロジ】

霞が関の中央省庁では,しばしば「サブ」「ロジ」という業務分類をします。

「サブ」とはサブスタンス,つまり「中身,内容」に関する仕事。戦争で言えば,戦略や作戦を企画・立案する仕事。

「ロジ」とはロジスティクス,つまり「兵站,物資輸送」に関する仕事。戦争で言えば,食料や武器弾薬を手配・調整する仕事。

 

一般的に「サブの方が重要」と思われがちですが,「兵糧攻め」という言葉があるように,第2次世界大戦で石油を絶たれて敗戦した日本のように,ロジが破綻した軍隊は負けます。

もちろん,武器弾薬が豊富でも作戦が悪ければ敗れるので,結論としては「サブもロジも両方大事!」となるのですが。

 

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【仕事内容②】

私は「①震災復興計画の策定支援」というロジ業務を担当し,「②支援物資の配布」もロジ的な業務でした。

これは,宗教団体から寄付金をいただき,「被災者のために活用してほしい」との意向を受けて石油ストーブを購入し,仮設住宅で過ごす被災者へ配布したものです。

 

どこから1万台の石油ストーブを購入するか,どうやって1万世帯の被災者へ配布するか,被災者の希望の有無をどうやって確認するか,個人情報の取扱いをどうするか等々,様々な苦労がありました。

しかし,「おかげで暖かい冬を過ごすことができる」と感謝のお手紙を頂き,苦労が報われた思い出があります。

 

「③被災者支援システムの構築」は,1万世帯の被災者がなるべく早期に仮設住宅を退去して自立した生活ができるよう,被災者のデータベースを構築するもの。

家族構成,被災前住所,仕事など,行政がその属性を踏まえたきめ細やかな支援策を検討する基礎データで,あのレベルの被災者支援システム構築はおそらく日本初。

 

システムなど触ったことのない素人の私が,連日34時間にわたって業者と設計の打合せをしたり,深夜まで1万世帯分のデータの確認・突合作業をしたり。

通常,1年かけて構築するシステムを半年程度で完成させ,心身共に苦しい思いをしましたが,あのシステムのおかげで被災者の現状を的確に把握し,被災者の自立支援策を検討するのに貢献できたと信じています。

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【年間スケジュール①】

「臨時業務」であり,すみやかな復興を果たすためスピード感が求められました。

震災復興計画は,震災後半年以内の策定が目標。

支援物資(石油ストーブ)は,東北の寒い冬が来る前の配布が求められ,被災者支援システムは半年間の突貫作業で構築しました。

ワークライフバランスなど言っていられない,非常時特有の雰囲気の中でスケジュールが進行しました。

 

【コラム②:ワークライフバランスっておかしくない?】

私は「ワークライフバランス」という言葉に,少々違和感を覚えています。

「ワーク」と「ライフ」が対等に聞こえ,「ライフ」がいかにも軽い。

「ライフ=命,人生,生活」より大切な「ワーク=仕事」とはなんでしょう?

 

中には,「仕事こそわが人生!」,すなわち「ワーク」=「ライフ」という人もいるでしょう。「趣味」と「仕事」の境界なく,自由に働いている人もいます。

それはそれで尊重しますが,少なくても「ワーク」>「ライフ」はおかしい。

私は「ワーク」>>>「ライフ」,つまり「ワーク」の方が圧倒的に重要。

「ワーク」は「ライフ」の一部に過ぎない,と考えます。

 

【年間スケジュール②】

そんな考えの私ですが,復興業務に携わっている間は「残業したくない」とは言えず,よく働きました。恒常的に月6080時間,ピーク時は月120時間ほど残業をしていました。

 

冷静に考えれば,たとえば,人の生死に直結する震災直後の数日間は,不眠不休で働くのはやむを得ません。しかしその後,数ヶ月,数年にわたって私生活を犠牲にして働くのは,いかがなものでしょうか。

私自身が被災地市民の一人でもあり(幸い自宅,家族は無事でしたが),「被災者が大変な思いをしているのだから,公僕たる公務員は私生活を投げ打って仕事に打ち込むのは当然だ!」というのは暴論と思います。

 

私の場合,妻と共働きで子どもは1歳になったばかり。親も時々介護が必要な状態だったので,連日の残業は家族の負担,とりわけ妻の負担が非常に大きかったです。

しかし,当時はそんなことを主張できない無言の圧力があり,今振り返れば,かるい鬱的な状態だったのではと思います。

 

もちろん,大変だったのは他の部署も同様。

ある部署では,過労から来る心身の不調により職員がバタバタと倒れ,全体の数割しか出勤していない状態だったそうです。

もっとも,この部署の場合,業務量に対して人員が全然足りず,2人倒れたら1人補充,3人倒れたら2人補充という後手後手の対応だったという「人災説」もあります。

 

1,000年に1度の大震災,諸々やむを得ない面はあったのでしょうが,「二度とあのような災害は起きないでほしい」と心から願います。

 

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【向いているタイプ】

復興事業局に限らず,「臨時業務」に必要な資質は「馬力」「スマートさ」です。

 

一見,相反する資質ですが,やはり短期決戦の要素が強いので,まず「馬力」=「もりもり残業できる体力」はある程度必要です。

と同時に,おそらく初見となる臨時業務に取り組み,目的達成に向けて最短ルートを進む「スマートさ」も必要です。

 

と書くと,非常に高度な資質が求められそうですが,社会人としてプロジェクトやイベント等の臨時業務に取り組んだ経験があれば,大丈夫。

あるいは,自身にそのような経験がなくても,同僚や上司に経験があれば,その人についていけば問題ないでしょう。

臨時的な組織には,人事課もそれなりに経験,能力がある人材を配置するものです。

 

【向いていないタイプ】

向いていないタイプは,ストレス把握,対処が苦手な人。

臨時業務を行う部署なので,やはり高いストレスがかかります。

髙いストレスがかかった時,「闘争」するのか,「逃走」するのか。

 

猛然とファイトを奮い起こして,「闘争」=仕事するもよし。

あるいは,「かなり疲労がたまっている」「もう無理!」と自身のストレス状態を把握して解消を図ったり,上司に相談して業務量を調整してもらったり,「逃走」するのもよし。

なるべく途中までは「闘争」,限界が近づいたら「逃走」を私はオススメします。

 

一番よろしくないのは,ある日突然パタッと倒れること。これはチームへのダメージが非常に大きいです。

もちろん,好きで突然倒れる人などいません。

が,夜眠れないとか,朝起きられないとか,ボーっとして集中できないとか,なんらかの体調の予兆があるはずです。

それらのサインを見逃さず,我慢しすぎず,周囲に伝えていく。

 

真面目な日本人は,こういった弱音を上げる行為が苦手です。

土壇場で,「組織は自分の命を守ってくれない」「自分の命は自分で守るしかない」「組織に自分の代わりはいる。家族に自分の代わりはいない」「いざとなったら,本気で倒れる前に休んだり,辞めてもいい」と割りきれる人は大丈夫。

 

しかし,そうでない人は,ストレスの高い臨時業務は,病気や自殺のリスクがあり危ういのではないか,避けた方が無難ではないか,と思います。

 

【やりがい】

地方公務員の場合,国家公務員や民間企業が行う復興支援と異なり,被災者に直接かつ継続的に寄り添う仕事なので,大変やりがいはあります。

一般に臨時業務は,早期に結果を出すことが求められ,意義がわかりやすい業務が多いですが,日々の業務の中には,「これって何の意味があるの?」と首を傾げるものも正直あります。

特に大組織の場合,業務が細分化されるのでその傾向は強いと思います。

その際,「○○のためになる!」と意味づけをしたり,意味のあることに集中したり,「やりがいの整理」を自ら行う必要があると思います。

 

【大変な点】

「やりがい」の裏返しになりますが,早期に結果が求められる短期決戦なので,「馬力」「スマートさ」が求められます。

「いざとなったら『逃走』すればよい」と前述しましたが,いざ配属されたら,サラリーパーソンが現実に「逃走」することは難しいでしょう。

知恵と工夫を凝らし,自分の限界を見極めながら耐え忍ばなければならないのが,サラリーパーソンのつらいところです。

 

【まとめ】

民間企業,国家公務員,地方公務員いずれにおいても,臨時的業務はしばしば発生し,まあどれも大変です。

以前,NHKで放映していた「プロジェクトX」のように,チームで結束して目的を遂行できれば,素晴らしいサクセスストーリー。

しかし,その過程においては,負傷・落伍するメンバーが出たり,ミッションが達成できなかったりする可能性もあります。

 

臨時部署を志願する優秀な猛者はさておき(笑),希望しないのに異動の内示を受けた場合は,「君にはその力がある」と組織から認められ,期待されている証。

謹んで命を受け,力の限り「闘争」し,「これ以上は倒れる!」と思ったら「逃走」する。

それが,組織で働くサラリーパーソンとして,組織に人生を預けない人間として,正しい処方ではないか,と思います。

 

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地方公務員のお仕事(中央省庁派遣編)

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こんにちは。

ウェルビーイング・クエスター(心と体のしあわせ探究家)きくっちです。

 

皆さんは,地方公務員がどんな仕事をしているか知っていますか?

私は民間企業(新聞社)で3年,中央省庁(内閣府)で2年,地方公務員(市役所)で12年の勤務経験があります。

そこで,「民間企業」「国家公務員」と比較する視点から「地方公務員」の仕事を紹介したいと思います。

シリーズもので,今回は「中央省庁派遣編」です。

 

 

【この記事を読んでほしい人】

・就職,転職先として地方公務員を検討している人

・民間企業,地方公務員,国家公務員の違いを知りたい人

・地方公務員が何をやっているかわからず,税金泥棒と思っている人(笑)

 

【地方公務員なのに中央省庁で勤務?】

地方公務員のメリットの一つに,全国転勤がないことが挙げられます。

が,一部例外あり。

東京事務所や中央省庁へ異動を命じられることがあります(確率的にはかなり低いですが)。

「命じられる」と書きましたが,正確には「打診される」。

つまり,「断る」こともできます。

 

私が知っている人でも,家族の事情等を理由に断った人がいますし,「数人に断られて,あなたしかいない!どうか引き受けてもらえませんか?」と人事課に泣きつかれ,やむなく引き受けた人もいます。

(「あなたの優先順位は低かったのですが」と言っているのと同じで,かなり失礼な話ですが,それはさておき)。

 

【中央省庁派遣のメリット,デメリット】

「転勤がないと思って地方公務員を選んだのだから,東京勤務なんてイヤだ!」という気持ちもわかります。

が,実際に中央省庁勤務を経験した私の結論は,「せっかく声を掛けられたのなら,チャンスを生かすべき」。

 

中央省庁勤務のデメリットは,

「引越が面倒」「通勤ラッシュが地獄」「東京は物価が高い」「地方の持ち家に住めないのに住宅ローンを払わないといけない,東京の家賃も払わないといけない」「配偶者が仕事を辞められず別居になる」「子育て環境として不適切」そして「官僚にこき使われて廃人にされそう」などなど。

 

一方,メリットは,

「日本の政治・経済・文化の中心地で,最先端の情報,トレンドに触れられる」「公務員の最高峰・最難関組織である霞が関で優秀なキャリア官僚と働き,仕事ぶりを学べる」「キャリアに箔がつく(笑)」などなど挙げられます。

 

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【家族問題】

当時,私は既婚で子どもはいませんでしたが,妻はフルタイムの正職員。

悪い上司が「嫁さんを置いて行った方が楽しめるぞー」とアドバイスをくれましたが(笑),妻に打診したら「じゃあ,仕事辞める」。

私にゾッコンだったからではなく(そうだといいのですが……),現業系の仕事で体力的,精神的にしんどく,中長期的に続けるのは厳しいと悩んでいて,ちょうどよいタイミングだったそうです。

 

少々脱線しますが,

東日本大震災津波により,妻の元職場の同僚は亡くなりました。

もし,妻も辞めていなければ,亡くなられた同僚と共に行動する決まりだったので,おそらく命を落としていたと思われます。

人間万事塞翁が馬,何がどのような結果に結びつくかわかりません……

 

話を元に戻すと,家族が同意・協力してくれて状況の整理がつくならば,多少無理をしてでも行くべき!と思います。

 

東京にいる間に子どもが生まれたのも,良かった点の一つです。

私以外にも,「東京勤務になってから,ほしかった子どもが生まれた!」という人が数人います。環境変化が人体に及ぼす影響は,想像以上に大きいのではないでしょうか。

また,東京は出会いが多いのでしょう,彼氏彼女,結婚相手を見つけた!という独身男女も数人います。

 

【住宅問題】

住宅問題に関しても,まさに私は住宅ローンを組んで家を新築し,完成して住み始めようというタイミングでした。が,1日も住むことなく東京へ(涙)

盆と正月に帰省して暮らす以外,2年間空き家状態で非常にもったいなかったのですが,幸い二世帯住宅で親が時々メンテナンスをしてくれたので,その点は助かりました。

 

東京の賃貸住宅も,多少の家賃補助は出たので,「2年間放置して,新築住宅特有の化学的なにおいが抜けた!」「子育てに良い環境が整った!」と前向きに捉えることにしました。

  

【エリート官僚の仕事についていけるのか?】

かくいう私も,「どうしよう!東大卒だらけの最優秀のエリート官僚についていけるかな?」と不安いっぱいでした。

が,数ヶ月後には,「キャリア官僚?ふつうだよ。だって同じ人間だもん」と言っていました(笑)

 

人は未知のものに恐れを抱きますが,知ってしまえばどうということはない,ということはよくあります。

「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」という句がありますが,

「官僚の 正体見たり エイリアン」ではなく,「官僚の 正体見たり ホモ・サピエンス」というのが率直な感想です(笑)

 

もちろん,物事の本質を素早く理解する能力はじめ「優秀だなあ。すごいなあ。真似できないなあ」と感じる人がいることは,間違いありません。

しかし,少なくとも,凡人である私が全く理解できないような類の人物には出会いませんでした。

 

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【身分,給与】

地方公務員が中央省庁へ出向する場合,「研修生」か「割愛職員」の身分になります。

「研修生」は,給与も地方公共団体の負担で,身分も地方公務員のまま。

「つぶれても,次の人材を派遣してくれるだろう」とこき使われる場合もありますが,派遣する地方自治体も優秀な人材が余っているわけではなく,つぶされたら「もう派遣しない!」と打切りもしばしば。

 

友人の研修生は,「昨年度,A市からの研修生は5月で倒れて後任が打ち切りになってさ〜B市から来てくれたキミはタフで助かるよ〜」と言われたそうです(汗)

 

一方の「割愛職員」は,給与が国の負担。

身分も一度地方公務員を辞めて,国家公務員扱いになります。

「お前のカネは国が払っているんだからな!」と,研修生よりこき使われる可能性大です。

 

私は「研修生」として派遣されたのでマシでしたが,「割愛職員」として派遣された同僚は,大して英語も話せないのにワクチンを打たれまくって海外に出張させられたり,大変だったそうです。

 

【派遣期間】

派遣期間は,だいたい12年。

私の聞く限り,総務省1年,その他の省庁は2年が多い印象です。

30年も40年もあそこで働き続けると考えると気が遠くなりますが,12年であれば「お金をもらいながら修行できる!」と前向きに捉えられるのではないかと思います。

 

【仕事内容】

省庁や配属先により千差万別ですが,私は内閣府の某部署で,委託調査事業や税制改正要望,法改正準備業務等に携わりました。

基本的に,前任の研修生の仕事を引き継ぐ形で,「ネットや関連文献で調査する」「各種資料を作成する」裏方的な仕事が多く,分類的には「企画・調査系業務」に相当します。

おそらく,地方から派遣される研修生は,この「企画・調査系業務」を担当することが多いのではないかと思われます。

 

ただ,裏方とはいえ,私が作成した資料を手直しして公表したり他省庁に提出したりするので,けっこう責任は重い。

内容の正確さ,論理の整合性に注意したのはもちろん,「こういった視点から突っ込まれるのではないか?」と想定問答をした上で,もれなくダブりなくポイントを資料に盛り込むよう心がけていました。

 

【年間スケジュール】

これまた,省庁や配属先により千差万別です。

一般的な傾向としては,国会開会中(16月),そして税制改正要望および予算要求時期(812月)が忙しいでしょう。

 

ただ,本当に職場により,時期により異なります。

私自身,残業せず毎日定時で帰宅していた時期もあれば,夜中の23時まで働いた繁忙期もあります。

 

研修生の身分だと,一般にプロパー官僚より残業は少ないと思いますが,一応,地方公共団体を代表して来ている手前もあり,「残業したくない!」と声高に叫ぶこともできません(笑)

多忙な職場に当たるかどうかは運不運であり,忙しさを自分でコントロールしがたい点は難点ですね。

 

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【向いている人,向いていない人】

一言で言えば,「レジリエンス」が求められます。

レジリエンスとは,しなやかさ,強靭さ,回復力などという意味です。

地方から中央省庁へ派遣されれば,まず住環境,家庭環境が変わり,職場では新たな人間関係を一から築き,潤滑に仕事を進めなければなりません。

 

と書くと,極めて高度な能力が必要そうですが,

「ある程度の環境変化に適応する能力」「ある程度の人間関係を築ける協調性」「ある程度の精神的・体力的な耐久力」があれば,務まると思います。

 

誰でもできる!とまでは言いませんが,地方公務員になるくらいであれば,「何を言っているかわからない!」「速すぎて仕事についていない!」といった業務能力上の心配はほぼありません。

それより,「初めて出会う境遇が異なる人たちと,潤滑な人間関係が築けるか?」というコミュニケーション能力が重要と思います。

それさえあればなんとかなり,逆にそれがない人は非常に厳しいと思います。

 

【やりがい】

やりがいは間違いなくあります。

オレたちが日本を動かしているんだ!とまでは言いませんが,霞が関には「法治国家・日本」の権力が集中しています。例えば,法律やガイドラインの策定・施行は,社会にとてつもなく大きな影響を与えます。

 

その影響力の大きさは,良くも悪くも地方公務員や民間企業の比ではないでしょう。

最近では,天下国家や仕事の意義を声高に語る官僚は少ないかもしれませんが,間接的な仕事であっても,仕事の責任の重大性は折に触れて感じるはずです。

 

【大変な点】

基本的にどこの職場でも変わらないと思いますが,大変なポイントは2つ。

1つは人間関係,もう1つは残業。 

私は,人並みのコミュニケーション能力や体力があり,幸いにして,良好な人間関係を築き,残業時間にも配慮してくれる良い職場環境に恵まれたので,「これは大変だった!」というのは正直あまり思い当たりません。

 

もっとも,私自身は被害を受けなかったものの,物凄いパワハラを受けている同僚や,連日遅くまで長時間労働している同僚はいましたが……

 

私が環境に恵まれたのは,ほぼ「運」です。

私がいかに努力しようと,ひどい人間関係の環境に放り込まれ,長時間労働を強いられたら,コントロールのしようがありません。

 

今思えば,そのような良い職場環境に恵まれるかどうかは相当なリスク。

可能な限り,「中央省庁派遣を打診された時点で,前任者に状況を聞くこと」「前任者がスーパーマン的な人物で,自分も同様の仕事ぶりを期待されないか確認すること」をオススメします。

 

【まとめ】

いかがでしたでしょうか。

地方公務員にとって中央省庁派遣は,組織文化の異なる環境へ飛び込むわけで,最もストレスの大きい人事異動のひとつと言えます。

 逆に言うと,これを乗り越えられれば,怖いものはなし(たぶん)。

これを上回る劇的な環境変化は,転職くらいでしょうか。

 

滅多にないチャンスであり,人事課から打診されたら,それは自分が「力量あり」と見込まれてのことなので,状況の都合がつく限り受けた方がいいでしょう。

 

痩せても枯れても腐っても(と言ったら大変失礼ですが),霞が関はやっぱり霞が関

今もって,日本の政治・経済は,霞が関を中心に回っています。

その後,いかなるキャリアを歩むにしろ,霞が関の空気を吸って仕事をした経験は,大きな財産になると思います。

 

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地方公務員のお仕事(企業局・経営企画課編)

こんにちは。

ウェルビーイング・クエスター(心と体のしあわせ探究家)きくっちです。

 

皆さんは,地方公務員がどんな仕事をしているか知っていますか?

私は民間企業(新聞社)で3年,霞が関の中央官庁(内閣府)で2年,地方公務員(市役所)で12年の勤務経験があります。

 

そこで,「民間企業」「国家公務員」と比較する視点から,「地方公務員」の仕事を紹介したいと思います。

シリーズもので,今回は「企業局・経営企画課編」です。

 

 

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【この記事を読んでほしい人】

・就職,転職先として地方公務員を検討している人

・民間企業,地方公務員,国家公務員の違いを知りたい人

・地方公務員が何をやっているかわからず,税金泥棒と思っている人(笑)

 

【役所なのに企業?】

そもそも「役所」なのに「企業局」とは何でしょうか?

じつは,市役所など地方公共団体の中には,水道事業,交通事業,ガス事業,病院事業などの公営事業を運営している団体があります。

 

これら公営事業を運営する組織は,市長が直轄する組織が「市長部局」と呼ばれるのに対して「企業局」と呼ばれ,民間企業同様,採算重視の経営が求められます。

私は企業局のひとつ「ガス局・経営企画課」で2年間の勤務経験があります。

 

【仕事の内容】

経営企画課という名のとおり,経営企画に関する業務全般を所管します。

私の担当は,主に広報と事業計画の策定・進捗管理

広報は,パンフレットの作成やホームページの管理,新聞広告によるPRなど。

基本的に,前向きで明るい業務です。

 

事業計画は,各課の年間事業計画や中期計画を策定してもらい,四半期ごとに進捗を確認するというもの。

経営企画課の立場としては, 経営健全化のため,より高い目標を設定するよう各課に依頼・調整したり,進捗が遅れている場合はその原因を確認したり,組織内ではわりと煙たがれる存在と言えます(汗)

 

広報や事業計画は,経営上必須であるため,「民間企業」ではもちろんあります。

しかし,「中央官庁」では,民間企業ほど力を入れていません。

広報や事業計画がなくても,組織が潰れる心配はないためです。

「地方公務員」の場合,市長部局に広報課があり,総合計画など市全体の事業計画もあります。ただ,市長部局は,民間企業や企業局と比べると危機感,重要性は低い印象です。

 

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【年間スケジュール】

担当業務や年度により異なりますが,裁量がきく仕事です。

段取りを工夫すれば,残業を平準化するなど比較的マイペースで進められるでしょう。

 

同じ市役所でも,たとえば税,住民票,健康保険,年金等の担当部署は,繁忙期が決まっていてチーム一丸となって対応するので,自分のペースで仕事をコントロールするのは困難です。

 

また,国家公務員は国会開催中,地方公務員は地方議会開催中,「待機」(議員からの質問が判明するまで退庁してはならない)がかかる部署が多いです(国会は16月,地方議会は年4回,計4ヶ月間くらい)。

しかし,企業局は議会から質問が当たる確率が低く,議会待機も比較的ゆるい特徴があります。

国家公務員も地方公務員も,議会待機を負担に感じる職員が多いので,それが軽いのは大きなメリットと言えます。

 

【向いている人,向いていない人】

組織内に無用な敵を作らず,味方を増やし,納得してもらいながらも意図する方向へ誘導していく「調整・交渉力」が求められます。

また,組織のトップおよび上層部へ説明する機会も多く,スムーズに意思決定してもらうための「段取り力」や,簡潔かつ要点を抑えた「説明力」が必要とされます。

 

まあ,これらの能力は慣れというか,場数を踏む中で獲得されるので,性格的にもともと「聞き上手な人」「調整,交渉が得意な人」「段取り上手な人」は向いていると思います。 

逆に,「多くの見知らぬ人と接する外回り営業が好きな人」「黙々と事務処理に打ち込みたい人」「段取りが苦手な人」はストレスに感じるのではないか,と思います。

 

【やりがい】

営業,総務,財務,製造,どれひとつとして欠かすことのできない大切な部署ですが,ともすると視野が狭くなり,目の前の仕事に忙殺されがちです。

たとえば,電力・ガス自由化や自然エネルギーの増加は業界を揺るがす大きな変化であり,この潮流を無視して日々の業務に打ち込んでも,気づけば顧客が激減していた!ということになりかねません。

 

経営企画課は,このような外部環境の変化を踏まえ,企業局内全体を見渡すべき部署であり,経営の根幹に関わる責任と誇りがあります。

営業のように契約を何件獲得したとか,わかりやすい短期的な成功指標は少ないですが,中長期的な進路を過たず,課題の抽出と解決策を提案し,時には嵐を乗り越えながら進むべき道を指し示すことが,大きなやりがいと言えます。

 

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【大変な点】

目標未達の原因を確認したり,高めの目標設定を依頼したり,他部署が嫌がることを依頼・調整することがあります。

よく理解,納得できない場合には,自分の役職が低くても,他部署の上司と粘り強く交渉・調整する場合もあります。

 

また,企業局は技術系スタッフが多く,事務系スタッフと比べると基本的に面倒見がよく人情を重んじる一方で,へそを曲げられると頑固で面倒な一面があります。

そのあたりを心得て,「ちょっとわからないので教えてください!」と低姿勢で尋ねると,「しゃあないなあ〜」という感じで親切に教えてくれます。

ところが,職責をかさに着て「なぜ目標未達なんですか!?」といった態度で接したりすると,「バカヤロウ!おまえら事務屋に現場の何がわかるんってんだ!」と感情的な反発を招き,仕事が停滞する難しさはあります。

 

このほか,臨時発生業務を担当するケースもあります。

たとえば,市長部局で大規模国際会議を開催することに伴い,企業局でも関連シンポジウムや企画展示,視察ツアーを催行しました。

総務でも財務でも営業でも製造でもない,ファジーな業務は経営企画課で引き取るしかない!という「なんでも屋」の側面もあります。

 

【まとめ】

民間企業,国家公務員,地方公務員いずれにおいても,大規模な組織になるほどセクショナリズム,いわゆる「縦割り化」は避けられません。

総務系,財務系,営業系,製造系など多岐にわたって細分化され,配属されればその分野のスペシャリストになりますが,組織全体を見渡すジェネラリスト的な眼を養うのは難しいのが現実です。

 

企業局・経営企画課は大所高所から組織全体を俯瞰できる数少ない部署なので,将来幹部になりたい上昇志向が強い人は,この種の「企画・経営系の部署」は一度経験しておくべき職場のひとつと言えます。

 

「出世願望はないのに配属されてしまった!」という人も(笑),人事から「キミはここでやれる能力がある!」と見込まれての配属であり,「組織の方針はこうやって決定されるのか!」と学ぶべき点が大なので前向きに捉え,経験して損のない仕事と思います。

上司が他部署との摩擦を恐れずゴリゴリ進めるタイプの人だったり,業界再編や新テクノロジー台頭など情勢変化の激しい時期だと大変ですけどね(苦笑)

 

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【死ぬまでに1度は入りたい温泉ベスト3】北海道から沖縄まで40の温泉に入った私の結論

こんにちは。

ウェルビーイング・クエスター(心と体のしあわせ探究家)きくっちです。

 

あまり自覚がありませんでしたが,私は温泉好きのようです(笑)

これまで行った温泉地を数えてみたら,北は北海道から南は沖縄まで40ヶ所ほどに上ります。

 

・札幌,函館,登別(北海道)

・乳頭(秋田県

・花巻,志戸平,つなぎ,大沢,鶯宿,雫石,安比,八幡平,新山根,一関(岩手県

蔵王,湯野浜(山形県

・秋保,作並,鳴子,遠刈田,笹谷,利府,気仙沼宮城県

・いわき湯本(福島県

那須,塩原(栃木県)

・箱根(神奈川県)

・熱海(静岡県

草津群馬県

・野沢,白馬(長野県)

・大原(京都府

・吉野(奈良県

・有馬,城崎(兵庫県

・はわい(鳥取県

・雲仙(長崎県

・別府,湯布院(大分県

那覇沖縄県

 

温泉は泉質のほか宿,食事,土産,観光名所などによって印象が変わりますが,ここではシンプルに「また行きたい温泉地か?」を基準にベスト3を発表したいと思います。

 

 

【ベスト3鳴子温泉(なるこおんせん)・宮城県

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すいません,はじめに断っておくと,地元びいきが少々入っているかもしれません(笑)

全国的な知名度はそれほど高くありませんが,福島県飯坂温泉宮城県秋保温泉と並ぶ「奥州三名湯亅のひとつ。

1,000年の歴史を誇り,源義経松尾芭蕉が立ち寄ったことでも知られています。

 

日本にある11種の泉質のうち鳴子には9種が湧出しているので,ほとんどの泉質を体験可能。

源泉の数は400本に及び,多くの宿は敷地内に源泉を持つことから,源泉かけ流しの風呂が多い点も魅力です。

 

私がとりわけ印象に残ったのは,乳白色の湯(重曹泉)。

手ですくうと,指にまとわりくつようにトロトロ滴り,「湯がやわらかいとはこういうことか!」と驚愕しました。

ヒアルロン酸のような感動的なしっとりさ,やわらかさで,そりゃあ誰でもツルツル,モチモチの肌になることでしょう(笑)

 

「あのお湯にもう1度入りたい!」「あのお湯,家にほしい!」と泉質のクオリティ,素晴らしさが純粋に際立つ温泉、それが鳴子温泉です。

 

【ベスト2登別温泉(のぼりべつおんせん)・北海道

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「温泉のデパート」と呼ばれるほど泉質と湯量が豊富で,2011年に天皇陛下が訪問。

私が行った温泉宿は硫黄泉,食塩泉,芒硝泉など10種近い浴槽があり,「利き酒」ならぬ「利き湯」が堪能できました。

バラエティに富む個性豊かな温泉を比較堪能し,自分好みの泉質をとことん探求できる体験は温泉冥利に尽きます。

のぼせてしんどくなっても,楽しくて飽きません(笑)

 

近くには,濛々たる湯煙が上がる地獄谷,間欠泉が噴き出す広場,居酒屋,土産物屋,酒屋,コンビニ,そして閻魔堂やクマ牧場まで揃っています。

安心して鄙びた温泉街気分をほっこり堪能しながら,エンタメ性を兼ね備えた総合力の高さは「さすが天下の名湯,登別!」と唸らされます。

 

【ベスト1草津温泉(くさつおんせん)・群馬県

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中心部には、高温の源泉を加水せず低温化する施設と,湯の花を採集する湯畑。

ぷんぷんたる硫黄臭と煙が漂い,「温泉街!」という気分を目で,耳で,鼻で,肌で感じ取ることができます。

江戸時代に作られた温泉番付では常に東のトップで,豊臣秀吉が愛好したというのも頷けます。

 

泉質は基本的に酸性泉で,私が入った湯は高温でビリビリした印象。

「おお,肌がヌルヌルする!」と言ったら,「強酸性でかるく肌が溶けてるからねー」と聞いてびっくり(笑)

皮膚病,神経痛,糖尿病に効能があるそうです。

とにかく強烈な薬効を感じさせる湯で長時間入ることは難しく,「これは効く!」「悪霊退散!(笑)」「これぞ湯治!」と感じさせる「神湯」です。

 

また,個性的で見るからに美味しそうな飲食店,テディベアなどかわいい雰囲気の雑貨屋,ガラス細工,片岡鶴太郎美術館,土産物屋が充実しています。

若い世代から年配の世代まで幅広くカバーするユニークかつバラエティ豊かな街並みは,全国の温泉街中随一!と思います。

 

【まとめ】

このほか,迷いに迷った末,記憶がいまいち不鮮明なためベスト3には入れませんでしたが,別府,湯布院,箱根なども,ぜひ再訪したい大変素晴らしい温泉です。

 

地質学上,日本は地震が多い運命にありますが,温泉はその反面得られる自然の恵み。

世界中を見回しても,これほど多くの数,種類,湧出量の温泉地を持つ国は日本以外ありません。

私のひそかな野望は,47都道府県の温泉制覇!

日本が世界に誇る素晴らしい温泉,あなたももっと楽しみませんか?

 

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【大人の休日】自然、歴史、謎が調和する神秘の島「野々島」

こんにちは。

ウェルビーイング・クエスター(心と体のしあわせ探究家)きくっちです。

 

先日,宮城県塩釜市の野々島(ののしま)へ行ってきました。

野々島は松島湾の入口に位置し,日本三景・松島の一部を構成する「ミステリアス・アイランド」です。

 

【目次】

 

【行き方】

仙台駅から本塩釜駅まで仙石線28分。

本塩釜駅からマリンゲート塩釜まで徒歩8分。

塩釜市営汽船に乗り,野々島まで30分。

仙台から計1時間半足らず,お手軽に行けるのがうれしいところです。

 

【島の概要】

1万年前は海面が100mほど低く七ヶ浜半島から地続きでしたが,氷河時代の終わりとともに海面が上昇し,現在の島々に分離。

人工140人,面積0.56k㎡(ディズニーランドより少し広いくらい)。

浦戸諸島の中で唯一、小中学校,診療所,漁業組合支所があり,行政・生活の中心となっています。

 

【見どころ①~熊野神社~】

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1650年頃に現在の場所に移り,大巳貴命(オオナムチ)という日本神話の神が祀られています。

しかし,神像の奥には厨子に入った「キリシタン仏」が安置されています。

神道?仏教?キリスト教

いったい,どのような時代背景があったのか?

 

当時,伊達政宗は,支倉常長を海外へ派遣する等キリスト教文化の吸収に熱心であり,自らは洗礼を受けなかったものの,妻の愛姫も一時期キリシタンだったほど。

伊達藩内のキリスト教徒は相当数に上ったと推察されますが,1612年に江戸幕府からキリスト教禁止令が発令。

伊達藩でも厳しい取締まりが実施され,多くの信徒が棄教を拒否して処刑され,隠れキリシタンは藩内各地に潜伏したと考えられます。

 

野々島は,島民全員が隠れキリシタンだったのではないでしょうか?

神社という存在は,地域の精神的支柱。

そのような目立つ場所に,「キリシタン仏」というカモフラージュした形で聖像を安置し,信仰の火を絶やさなかったと考えると,その大胆さ,巧みさ,信仰心の篤さには敬服の念を覚えます。

ちなみに,当時は神仏習合だったので,神社に仏像が祀られるのは普通だったようです。

 

【見どころ②~ボラ~】

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島のいたる所に「ボラ」と呼ばれる洞穴群があります。

誰が,いつ,何のために作ったのか?

諸説ありますが,密貿易で稼いだ巨万の富をボラに隠した「内海長者伝説」が興味深い。

 

ボラは700年前には存在したと推察され,当時は鎌倉時代

それより少し前の時代だと,奥州藤原氏の領地。

話は飛躍しますが,北方謙三氏の小説「岳飛伝」に,奥州藤原氏は中国(南宋)と交易していた話が登場します。

その陰で,あるいは便乗して,密貿易した人物の財宝が隠されていたのか?など想像が膨らみます。

 

まあ,お宝というものは,山中とか地中とか見つけにくい場所に隠すもの。

ボラのようなあけっぴろげな場所に隠すとは,ふつう考えにくい(笑)

とすると,「出し入れが容易」「雨風が避けられる」という目的で,「交易品の仮置き場」に利用したのではないか?

では,どのような交易品を置いたのか?などの妄想を膨らませるのも楽しいですね。

 

【見どころ③~夜泣き地蔵~】

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子どもの夜泣きがなおると言い伝えられる夜泣き地蔵,そしてそれと並ぶ六地蔵

有縁,無縁仏が北面して祀られており,虫の音が響く墓地特有の静かな雰囲気は「ありし日の日本の面影」を思わせます。

 

【見どころ④~海辺~】

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島には宇内浜(うねはま)はじめ,砂浜がいくつかあります。

太平洋に面する南側の浜は,風や波が少々荒い印象ですが,内陸側の浜はとても穏やか。

遠浅で静かな海はカヌーやシーカヤックに最適で,私が訪れた時も小学生が集団でカヌー漕ぎをしていました。

これらの舟を使えば,陸伝いでは行けない無人島にも行けるので,ひょっとしたら前述の内海長者の財宝が見つかるかも!?

 

【まとめ】

野々島の人はとてもフレンドリー。

道を行き交う人々は,大人も子どもも気軽に挨拶してくれます。

寡黙で恥ずかしがり屋の人が多い東北では,ちょっと珍しい印象です。

20人ほどの子どもたちと出会った時は,1人1人が歩きながら時間差で挨拶してくるので返すのが大変でした(笑)

 

春は椿や菜の花,夏はラベンダーが咲き誇り,アオスジアゲハが飛び交います。

潮風に耳を澄まし,自然と触れ合うゆるりとした時間を過ごしながら,島の歴史やミステリーに思いを馳せてはいかがでしょうか。

 

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